将棋の棋王戦五番勝負の第4局が3月17日に行われ、渡辺明棋王(王将、棋聖、35)が本田奎五段(22)に96手で勝利、成績を3勝1敗とし同タイトル8連覇を達成した。

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 第1、3局を渡辺棋王が制して迎えた第4局は、矢倉模様から進行。中盤までは互角の勝負に見えたが、膠着状態から抜け出すと形勢は一気に渡辺棋王に。実質的なデビュー年度で挑戦まで駆け上がった新鋭・本田五段に反撃の機会を許さない完勝で、貫禄の防衛を果たした。

 対局後、渡辺棋王は「序盤は分からないところが多いと思って指していました」と本局を振り返ると、シリーズ全体については「2局目が完敗してしまったんで、3局目から立て直せるかどうかを課題としてやっていました。そのあたりがうまくいったかなというところです」。8連覇には「ここまで来るのは大変だったですし、1つ伸ばすのも大変なので、気付いたら『8』というところまで来ていた感じ」と、“長期政権”について感慨深げだった。