将棋の最年少棋士、藤井聡太七段(17)が6月10日、王座戦二次予選決勝で大橋貴洸六段(27)に110手で敗れ、昨年度から続いていた公式戦の連勝が「10」でストップ、今年度初黒星を喫した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2カ月近く公式戦から遠ざかっていた藤井七段は、6月に入り対局ラッシュ。2日、4日と戦った後、8日には大注目となったヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第1局で、渡辺明棋聖(棋王、王将、36)に10時間超の熱戦の末に勝利。史上最年少でのタイトル挑戦の初戦を白星で飾っていた。
6月の10日間で4局目というハードスケジュールの中で臨んだ本局は、2016年10月にともに四段昇段、プロデビューを果たした大橋六段と対戦。過去2勝2敗と互角の勝負を繰り広げていた相手だが、午後6時からの夕食休憩に入るまでは、優勢で進めていた。
ところが最終盤に、一瞬の隙を突かれると形勢は一気に大橋六段に。その後は勝負手を繰り返し、挽回を試みたものの再逆転には届かなかった。
タイトルホルダー、タイトル経験者らを次々と撃破してきた藤井七段だが、本局では手痛い黒星。今期の王座挑戦の可能性が途絶えると、対局後には「結構激しい将棋だったんですが、途中で誤算があって、そのあたりでダメにしてしまったのかなと思います。残念な結果でしたが、内容を反省して次につなげたいと思います」と振り返った。
藤井七段は現在挑戦している棋聖戦のほか、直近では王位戦でも挑戦権を得る可能性がある。
(ABEMA/将棋チャンネルより)