振り飛車戦術「藤井システム」の生みの親、藤井猛九段(49)にしても、驚きの序盤戦術だ。6月28日に行われたヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第2局で、挑戦者の藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖(棋王、王将、36)に90手で勝利した。ABEMAの中継で聞き手を務めていた藤井九段だが、最年少棋士が見せた新たな一手に驚きを隠さなかった。
藤井七段が対局後「やってみたかった作戦」と話したのは、渡辺棋聖が先手から急戦の矢倉で来たものに対して応じる手。一度、位置を変えた角を元の位置に戻し、さらには本来守りに使う金を5五の地点に近づけて使う積極策で、序盤からプレッシャーをかけ始めた。
新戦法を生み出したことで知られる藤井九段だが、将棋界の“藤井の後輩”、藤井七段が見せたこの手に「渡辺さんはちょっと想定していなかったでしょうね。指されてみると、先手が悪いのかもしれません。定跡になりましたね。相当研究していないと指せない手」と、矢倉戦における新たな定跡が誕生したと明言した。
この局面では互角と見られていたが、対局は終わってみれば藤井七段が快勝と言える結末に。「矢倉の最新型を体感しました。渡辺さんにあんな勝ち方をする藤井七段に改めて驚きました。また新しい形が見られるかもしれません」と、第3局以降の戦いにも期待していた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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