このうちわを持てば、あのパフォーマンスが…出なかった。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」予選Eリーグ第2試合、チーム渡辺とチーム斎藤の対戦が7月11日に放送された。今大会では、各チームに似顔絵入りのオリジナル応援うちわが配られているが、チーム渡辺の3人ももれなくゲット。リーダー渡辺明名人(棋王、王将、37)からは「凝ってるじゃないですか」と合格点が出たが、ファンがその後に期待したパフォーマンスはまさかの本戦まで“封印”となった。
【動画】渡辺明名人、オリジナルうちわにご満悦
チーム渡辺は渡辺名人、所司一門の弟弟子・近藤誠也七段(24)、弟のようにかわいがる戸辺誠七段(34)で構成されている。本大会前のチーム動画収録では、バッティングセンターに行き、チーム名も「ホームラン」にするなど、何かと野球には縁がある。理由には、渡辺名人がプロ野球、特にヤクルトの大ファンであること。また昨年の大会でも、近藤七段が対局する前に広島の鈴木誠也外野手が打席に向かう際のコール「もってこい!誠也!」を叫ぶパフォーマンスを見せている。
これを受けてスタッフが制作したのも、野球テイストをしっかりと入れたものになっており渡辺名人は「何これ。ヤクルトのホームラン、バット投げみたいな。凝ってるじゃないですか」とニコニコ。第1局の対局者が近藤七段だったこともあり、この流れで“先頭打者ホームラン”を願ったコールが行われるかと思われた。ところが渡辺名人からは「予選抜けなきゃいけないから、パフォーマンスは封印で」と、まさかのひとことが。これには視聴者からも「やっぱおもしれーなこの組み合わせw」「もってこーいもってこーい」「パフォーマンスは封印して本気出す」と、様々な反応が寄せられていた。
それでも試合にはスコア5-2で勝利し、本戦出場に大きく前進したチーム渡辺。確かに「もってこい!誠也!」も、前回は本戦からだった。この調子なら、きっとファン待望のパフォーマンスが見られるはずだ。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)