今季はリーグ2位で終えている

欧州は現在オフシーズンであり、22-23シーズンの来季に向けた移籍の報道が飛び交っている。ポルトガル『A BOLA』では鹿島アントラーズのFW上田綺世がポルトガルリーグのスポルティングCP行きに近づいていると報じている。スイスのバーゼルやドイツのフライブルクも上田の動向に注目しているようで、この夏に海外へ飛び立ってしまうのか。

1部のプリメイラ・リーガでは19度の優勝を誇るポルトガルの強豪スポルティングCP。今季はリーグ戦で残念ながらポルトに敗れ2位となったが、昨季はリーグ優勝を果たしている。2014年には元日本代表の田中順也が加入しており、サンタ・クララの守田英正が次の移籍市場でスポルティングCP行きが濃厚とされている。次の夏で一気に2人の日本人選手が加入する可能性はある。

スポルティングCPは[3-4-3]をベースとしたチームで今季の平均ポゼッション率60%はポルト、ベンフィカに続くリーグ3番目の数字を残している。MFマテウス・ヌネスやMFジョアン・パリーニャ、DFゴンサロ・イナシオ、MFペドロ・ゴンサウヴェスとビッグクラブから狙われている若手選手が多く、5大リーグへのステップアップは多い。ヌネスに関してはマンチェスター・シティが狙っているとの報道があり、指揮官であるジョゼップ・グアルディオラはCLで対戦した際に「世界で最も優れた選手の一人」だとヌネスを称賛している。それほどに選手のクオリティが高く、ここで成果を上げれば一気にビッグクラブへ移籍できる可能性もある。

しかしFWの選手層は厚く、上田としては厳しい戦いを強いられることになるだろう。まずライバルとなるのはポルトガル代表のFWパウリーニョだ。昨季リーグ戦で11ゴールを決めた29歳のスコアラーで、21-22シーズンでは多くの試合で彼が前線でスタートしている。次にレスター・シティで岡崎慎司と同僚だったイスラム・スリマニだ。冬の移籍市場で古巣であるスポルティングCPに戻ってきており、9試合で4ゴールと決定力の高さを見せている。

37歳という若さでチームをまとめるルベン・アモリムが指揮をとるスポルティングCP。リーグ優勝、CLではラウンド16に駒を進めるなどアモリム監督の手腕が近年は光っており、守田に続いて上田もこのチームに加入することになるのだろうか。