ブラジル代表のチッチ監督が5日、翌日に行われるキリンチャレンジカップ2022の日本代表戦に向けての会見に登場した。

カタール・ワールドカップ(W杯)南米予選で余裕の首位突破を決め、22大会連続の本大会出場となるブラジル。今月の代表ウィーク一発目だった2日の韓国代表戦を5-1の快勝で飾り、6日に国立競技場で日本戦に臨む。

日本側からすれば、今年11月開幕の本大会でも優勝候補のFIFAランキング1位国を相手に力試しの構図となる一戦だが、チッチ監督は冒頭で前回大会での両国を引き合いに出しながら、この試合の重要性を説いた。

「重要な試合になる。W杯ほどの重要性がある試合ではないが、W杯(出場)にふさわしい2チームが対戦する」

「2018年のロシアW杯で、我々は(決勝トーナメント1回戦で)メキシコに勝利した後、日本はベルギーと対戦して一時2-0でリードし、そのまま結果の結果であれば次の試合で対戦する可能性があった」

「したがって、日本とブラジルはW杯で対戦するレベルの2チームであるということ」

そう日本をリスペクトしつつ、重要な一戦となる理由に説得力を持たせ、本気モードを漂わせるサッカー大国の長も2016年の監督就任からカタール大会が2度目のW杯に。前回大会では準々決勝で涙した過去を持つ。

チッチ監督は「新しい世代が台頭してきた」と今のチームに胸を張ると、会見に同席した元Jリーガーでコーチのセザール・サンパイオ氏も指揮官の意見に同調する形で“ネイマール依存”からの脱却を口にしている。

「非常に経験がある選手と、まさにここ日本で優勝したオリンピック世代が一緒になり、嬉しい問題、トラブルだと思っている。スピードのある選手、特にFWに際立った特長を持った選手が加わった。ネイマールへの依存度はこれまでのブラジルにとってテーマの1つだったが、肩の荷が降りた印象がある」

そんなブラジルだが、チッチ監督は日本について「しっかりと分析している。それは日本が我々にやっていることと同じ」と返答。日本の分析結果こそ煙に巻いたが、先のパラグアイ代表戦もチェック済みだと強調した。

そして、そこから先の話を託されたサンパイオ氏は「日本はバランスが取れたチーム。特に、ディフェンスが強固だと考えている」と切り出すと、選手名を出しながら警戒心を示しつつ、試合を展望している。