元ウェールズ代表FWディーン・ソンダース氏が、母国の64年ぶりのワールドカップ(W杯)出場の立役者となったキャプテン、ガレス・ベイルを激賞した。英メディア『talkSPORT』が伝えている。
現地時間6月5日に開催されたカタールW杯欧州予選のプレーオフ(パスA)決勝で、ウェールズはウクライナとホームで対戦した。当初は3月に行なわれる予定だったが、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を受け、延期されていた。
立ち上がりは特別な想いを持って大一番に臨んだ相手にやや押し込まれるも、34分にガレス・ベイルの蹴ったFKが、相手のクリアミスを誘い、オウンゴールで先制に成功する。その後はチャンスも作りながら、追加点こそ奪えなかったものの、この1点を守護神ウィン・ヘネシーを中心とした粘り強い守備で最後まで守り切り、食い下がるウクライナを下している。
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ウェールズ代表で75キャップを記録したソンダース氏は、誇るべき後輩たちがカタール行きを決めた瞬間、柔和な笑みを浮かべ、感慨深げにこう語った。
「75回、あの国歌を歌ったんだ。予選を突破したことはなかったが、ファンはどこにでもついてきてくれた。Bチームと知りながら、親善試合でポーランドにも行ったよ。その後、ファン層はどんどん大きくなって、女の子も男の子もサッカーをするようになった。ガレス・ベイルは、チームの一員であることは分かっているが、たった1人で我々のチームを地図に載せてくれたんだ」
現役時代はリバプールでもプレーした57歳は、「ベイルはウェールズ史上最高のスポーツマンか」と問われると、「ああ、疑う余地もない」と断言した。
「ライアン・ギグス、イアン・ラッシュ、マーク・ヒューズといった偉大な選手たちがいたが、ベイルはチャンピオンズ・リーグを5回制覇しているからね。彼は我々のどの試合でもインパクトを与えてくれる。彼のような選手はもうニ度と現れないだろう」
同代表歴代最多ゴールを誇るベイルは、プレーオフ準決勝のオーストリア戦でも、直接FK弾を含む圧巻の2ゴールをマーク。32歳の黄金の左足が、64年間待ちわびたウェールズに歓喜をもたらした。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部