カタール・ワールドカップ(W杯)のAFCプレーオフ、UAE代表vsオーストラリア代表が7日にカタールで行われ、オーストラリアが1-2で勝利した。

南米予選5位のペルー代表との大陸間プレーオフ行きを懸けた運命のAFCプレーオフ。

アジア最終予選グループAをイラン代表、韓国代表に次ぐ3位で終えたUAEは、今回の大一番に主砲マブフートや守護神エイサ、カイオらベテランと、ラマダンやアル=アッタスといった若手を交えた布陣で臨んだ。

一方、グループBをサウジアラビア代表、日本代表に次ぐ3位で終えたオーストラリアは、守護神ライアンを始め、フルスティッチ、モーイ、ボイルらをスタメンで起用。ファジアーノ岡山のミッチェル・デュークやデゲネク、メイビルらはベンチスタートとなった。

キックオフ直後にUAEが背後への長いボールから際どいシーンを作り出すが、時間の経過と共にボールの主導権を握ったオーストラリアが押し込む形となる。

ただ、先制点がカギを握る一発勝負ということもあり、互いに攻撃でリスクを冒し切れず、序盤以降は中盤での潰し合いが目立つクローズな展開に。それでも、より効果的なカウンターを仕掛けるUAEが両ウイングの仕掛けからGKライアンを脅かすシーンを幾度か作り出した。

互いにシュート2本ずつとクローズな展開となった前半を経て試合は後半に突入。すると、前半とは打って変わって後半は早い時間帯にゴールが生まれる。

53分、相手陣内右サイドでのボール奪取からショートカウンターに転じたオーストラリアは細かい繋ぎからボックス右に抜け出したボイルが絶妙なプルバック。ゴール前にタイミング良く飛び込んできたアーヴァインがワンタッチで流し込んだ。

しかし、UAEもすぐさま反撃に転じると、失点からわずか4分後に追いつく。57分、味方がヘディングで競り勝ったボールを左サイドで回収したスハイルがゴールライン際で鋭いクロスを供給。ゴール前のアーヴァインに当たってこぼれたところを、カイオ・カネドが冷静に左足でゴールネットへ蹴り込んだ。

1-1のイーブンに戻った試合はここからよりオープンな展開に。ボールの主導権はUAEが握るが、オーストラリアが前半はあまり見られなかったカウンターからチャンスを創出。63分にはアーヴァインの左クロスにファーサイドで反応したゴールドウィンがフリーでボレーシュートを放つが、これをふかしてしまう。さらに、73分にもゴール前の混戦からボイルに決定機が訪れるが、シュートをうまくミートできない。

それでも、後半半ばを過ぎてより多くの決定機を作り出していたオーストラリアが先にゴールをこじ開ける。84分、左CKの場面でニアのDFが撥ね返したボールがペナルティアーク付近へ向かう。ここでフルスティッチが抑えの利いた見事な左足ボレーシュートを放つと、ゴール前で相手DFにディフレクトしたボールがゴール左隅に決まった。

その後、UAEの反撃を最後まで集中して守り抜いたオーストラリアが、2-1で勝利を収めた。

なお、UAEを下してアジア代表となったオーストラリアは13日に同じくカタールでペルーとの大陸間プレーオフを戦う。

UAE代表 1-2 オーストラリア代表
【UAE】
カイオ・カネド(57分)
【オーストラリア】
アーヴァイン(53分)
フルスティッチ(84分)