サッカー日本代表のDF吉田麻也(33)は、リーグ戦試合数削減や代表ウィークの日程見直しにより過密日程解消を訴えている。そんな吉田麻也の言動はイタリアメディアからも注目されているようだ。
欧州クラブ所属の選手は、リーグ戦で30試合以上戦うほか、国内カップ戦やUEFA(欧州サッカー連盟)主催の欧州カップ戦に臨んでおり、年間で50試合以上戦うケースが多く見られる。くわえて、代表ウィーク期間中にはW杯予選やUEFAネーションズリーグなどが設けられており、休養が十分にとれない状況に。吉田麻也や遠藤航など欧州クラブ所属の日本人選手は、日本代表に招集されるたびに長距離移動を余儀なくされており、4年間の累計で地球8周分とも言われている。
サンプドリアの専門サイト『SAMP NWES24』は先月31日、吉田麻也やユベントス所属のイタリア代表DFレオナルド・ボヌッチ(35)などセリエAクラブ所属選手の署名入り抗議書が国際プロサッカー選手会(FIFPRO)に提出されたと報道。
また、吉田麻也は日本代表の活動中に「普通に考えて4年間で地球8周はあり得ない。いつ体が壊れてもおかしくない」と発言。選手の負担軽減を求める声に耳を傾けない国際サッカー連盟(FIFA)やアジアサッカー連盟(AFC)を批判していた。
するとイタリア紙『ラ・レプッブリカ』は10日、FIFAワールドカップ・カタール大会の冬季開催について「冬のワールドカップはカレンダーに革命を起こしたが、選手の休養期間はさらに短縮される」と主張。また、プレミアリーグでプレーする選手たちから過密日程に対する怒りの声が上がっていることを紹介した上で、吉田麻也の「大陸間移動を続ける選手たちには耐えられない状況になっている」という声も取り上げている。
カタールW杯は今年11月21日から12月18日にかけて開催。これにともない、欧州各国のリーグ戦では中断期間が設けられるかわりに、1週間に3試合をこなす過密日程の割合が増加。日本でもカタールW杯開幕前にJリーグ公式戦や天皇杯など、全公式戦が終了するようなカレンダーとなっている。