現役時代はバルセロナやインテルで多くのゴールを奪った
カメルーン代表は先日、アフリカネイションズカップ予選でブルンジ代表と対戦し、リヨン所属のFWカール・トコ・エカンビが直接フリーキックを決め0-1の勝利をあげた。しかし、昨年12月にカメルーンサッカー連盟の会長に就任したサミュエル・エトー氏はこの試合のパフォーマンスに納得がいかなかったようだ。
英『Daily Mail』によれば、ブルンジ戦後のロッカールームでエトー氏が選手たちに活を入れる様子が世界中に拡散されている。ブルンジ代表は過去一度もW杯へ出場したことがない国で、アフリカネイションズカップの本戦出場もわずか一度。アフリカの強豪カメルーンにとっては格下の相手で、何度もゴールに迫りながらフリーキックの1ゴールのみに終わったことが、エトー氏の不満を募らせたのだろう。
「私は満足していない。全く嬉しくない。君たちはカメルーン代表だ。目の前の相手が誰であろうと、君たちは仕事をこなさなければならないんだ」
カメルーン代表は今年11月に開幕されるカタールW杯にも出場。エトー氏は選手として一度もグループリーグを突破したことがなく、サッカー連盟会長としてその雪辱を果たそうとしている。
「ワールドカップの成績が悪かったから何年も泣いたよ。でも、自分の何が問題だったのか、なぜワールドカップで失敗したのかはわかっていた。だから私が会長である限り、そのようなことはもう起きない。私は状況を変えるために会長職を引き受けたのであり、このチームの一員となるからには相応の努力が必要だ」
「今、私は会長になった。君たちを最高のコンディションにするためなら、命だってくれてやる」
カタールW杯に出場するカメルーンは、ブラジル、スイス、セルビアがいるグループGに振り分けられた。サッカー王国ブラジルは言わずもがな、セルビアとスイスも粒ぞろいの選手を擁する強豪だ。エトー会長から情熱的な言葉を浴びせられたカメルーンの選手たちはW杯へ向けて気を引き締め直したことだろう。