64年ぶりのワールドカップ出場を決めたウェールズのライアン・ギグス監督が現地6月20日、辞任することを発表した。英公共放送『BBC』などが一斉に伝えている。
マンチェスター・ユナイテッドで活躍し、ウェールズの英雄であるギグスは、2018年1月にウェールズ代表監督に就任。しかし、20年11月に当時恋人だったケイト・グレビルさんへ暴行容疑で逮捕された。
本人は否認したが、ウェールズ代表としての活動はいったん休止に。チームはアシスタントコーチだったロバート・ペイジが暫定監督を務め、欧州予選プレーオフを勝ち抜いて、カタールW杯への出場権を手にしていた。
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ギグスは辞任にあたり、コメントを発表。「十分に検討した結果、私はウェールズ代表監督を退くことにした」と切り出し、こう続けている。
「自分の国を指揮することは光栄であり特権だったが、ウェールズ・サッカー協会、コーチングスタッフ、そして選手たちが確信を持って、明確に、監督について考えることなく大会への準備をするのが正しいことだ」
「ご存じのように、私はマンチェスタークラウンコートで審理された刑事告発に対して無罪を主張した。この司法手続きに自信を持っているが、私が指揮を再開できるように、この事件がもっと早く決着することを望んでいた」
ギグスは「ウェールズ代表のワールドカップに向けた準備が、この事件によって影響を受けたり、不安定になったり、危険にさらされたりすることを望んでいない」とし、こう続けている。
「幸運なことに、代表チームを担当していた3年間、忘れられないひとときを過ごせた」
ペイジが正式な指揮官となるウェールズは、W杯のグループステージで、アメリカ、イラン、そして“同国”のイングランドと対戦する。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部