フランス代表にとって悪くない動きか

今年のワールドカップはこれまでと異なる冬開催となっており、選手の中には今夏の移籍に関して悩む者も少なくないだろう。ワールドカップ前の移籍にはリスクもあり、今夏は例年の市場とは状況が違う。

前回王者フランス代表で注目したいのは、動いた者と動かなかった者の2人だ。

動いたのは、マンチェスター・ユナイテッドからユヴェントスへ復帰を選んだMFポール・ポグバだ。仏『Foot365』によると、ポグバは今回のユヴェントス行きについて代表監督ディディエ・デシャンに相談したと振り返っている。

ポグバの場合はマンUで思うように実力を発揮できていなかったところがあり、ユヴェントス時代の方が良かったと考えるファンもいるだろう。ユヴェントスを指揮するマッシミリアーノ・アッレグリもポグバの特長を理解しているため、この復帰はフランス代表にとってもプラスに働くかもしれない。前回優勝に貢献しているポグバがユヴェントスでの4カ月間でトップパフォーマンスを取り戻すなら、フランス代表にとっては大きい。

動かなかったのは、パリ・サンジェルマン残留を選んだFWキリアン・ムバッペだ。今夏にはレアル・マドリード加入が既定路線と思われていたが、一転して残留を選択。デシャンにとっては安心できる選択だったのではないか。レアルへの挑戦は魅力的だが、リーガ・エスパニョーラの環境はリーグ・アンよりもハイレベルだ。レアルへの移籍でムバッペがリズムを乱す可能性も考えられた。

中盤からのチャンスメイクでカギを握るポグバと、代表のエースであるムバッペ。2人の判断はフランス代表にどう影響を与えるのか。