日本代表GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)が25日、メディアのオンライン取材に応対し、EAFF E-1サッカー選手権の中国代表戦を振り返った。

19日から開幕したE-1サッカー選手権。初戦の香港代表戦で6-0の大勝を収めた日本は、24日に中国と対戦した。

試合は多くの時間帯でボールを握りながらも最後まで相手を崩すことはできずゴールレスドローに終わり、大会優勝のためには27日の韓国代表戦で勝利する必要がある。

中国戦でフル出場を果たした大迫は試合を振り返り「中国がカウンターを仕掛けてくるのはスカウティングにありました。守備陣とリスク管理は徹底していて、ボールロスト後の前線からの守備もチームとして意識できていたと思います」と分析。GKとして見せ場の乏しい展開には「与えられた環境、試合で結果を出すことが大事です。勝てなかったのは悔しいですが、GKとしては失点0に抑える最低限の仕事ができたかなと思います」と語りつつ、「次の韓国戦はチームの総力戦で勝って、必ず優勝したいです」と意気込みを示した。

今年6月に行われたインターナショナル・マッチウィークでは出番がなかったことに触れ、「1試合も出られない悔しさはありましたね。ただ、出られないなかでも、練習で自分が通用する部分はあるという手応えも掴みました。だから、自信を失ったというより、得られる機会になっていましたね」と当時の心境を吐露。一方で、「今大会、自分の感覚としてはそんなに緊張していないですね。広島でのパフォーマンスを出せればなと。何かをいつも以上にしようとは考えていません」と特別な気負いはなく、平常心を保っているとアピールしている。

また、ポジションを争うGK鈴木彩艶(浦和レッズ)、GK谷晃生(湘南ベルマーレ)との関係についても言及。「この3人でしっかり練習から高め合えていると思います。1試合1試合誰が出ても良いように、それぞれコンディションを整えていますね。良い競争が生まれていますし、試合で結果を残せばまた新たな競争が生まれるので、凄く良い関係です」と、ライバルではありながらも関係性の良さを明かした。

今年11月から開催されるカタール・ワールドカップ(W杯)出場については、「そこを目指しているのは変わらない」と断言。実現させるためのアピールポイントとして「一番の武器はシュートストップなので、そこをアピールしたいなと。ただ、クラブでは今年からビルドアップに取り組んでいて、このA代表でもそこは求められているからそこにどんどんトライしたいです」と述べつつ、「(今大会では)広島で続けているパフォーマンスがどれだけ海外の選手に通用するかトライしたかった。昨日自分の仕事は少なかったですが、安定感は意識してやりました」と語り、ある程度の手応えを掴んだようだ。

また、大迫は中国戦で代表デビューを飾ったMF満田誠(サンフレッチェ広島)にも言及。同世代のチームメイトと共に、代表でプレーできる喜びを語った。

「マコ(満田)は、高校からずっと一緒にやってきた選手です。だから、チームではもちろん、代表で同じ舞台に立てたのは嬉しいですね。応援してくれている方にも、喜んでもらえたのではないかなと思います」

「マコは高校卒業後プロになれず、大学を経て広島に加入しました。マコ自身、そのときは悔しい思いをしたと思います。でも、今シーズンその悔しさをピッチでぶつけているからこそ、A代表にも呼ばれたのかなと。僕は後ろでゴールを守り、マコがゴールを奪う。この2つのホットラインが新しくできれば面白いですね。これから2人でクラブはもちろん、国を支える選手になっていければ良いですね」