アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF鎌田大地(25)は、依然としてプレミアリーグ移籍の可能性が取りざたされている。ドイツのテレビ番組『Hessenschau』は7月31日、鎌田大地との契約延長でフランクフルトにもたらされるメリットを説明した。
鎌田大地の去就についてはイギリスメディア『HITC』が今年6月、トッテナム・ホットスパーやリーズ・ユナイテッドが関心を寄せていると報道。フランクフルトが1000万ユーロ(約14億円)程度と同選手の市場価値(2200万ユーロ:約31億円)よりも低い移籍金額で売却すると予想していた。
しかしフランクフルトのマルクス・クレシェSD(スポーツディレクター)は先月上旬にドイツメディアのインタビューに応じると、契約延長にむけて選手サイドと連絡をとっていることを明言。来年6月に契約満了を迎える中、一転して鎌田大地が残留に向かっていることを明かしていた。
ただ『フットボール・ファンキャスト』は先月24日、ウェストハム・ユナイテッドが鎌田大地に関心を寄せていると報道。元クラブ関係者の話として「我々はフランクフルトの他の選手にも興味を持っている。日本人のカマダに興味があるだろう」
「日本人ということで金銭面でのインセンティブがある。カマダを獲得すれば、アジアでたくさんグッズが売ることが可能だ。だから、彼に対する興味はあると思う」と伝えていた。
現時点でも去就不透明とみられる鎌田大地は、先月はじめにフランクフルトのプレシーズントレーニングに合流。元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェ(30)の加入もあり、直近の練習試合ではトップ下ではなく中盤センターの一角でプレーしている。
その中『Hessenschau』は、「鎌田大地との契約延長は、フランクフルトにとって大きな節約になる」と見出しをうち、鎌田大地に関する特集記事を掲載。フランクフルトのオリバー・グラスナー監督が同選手のポジション変更を試していることに触れた上で「鎌田大地は一石二鳥なのだろうか?グラスナーにはゲッツェ、鎌田、ジブリル・ソウという強力な中盤を組むという選択肢がある。特に守備的で厚みのある相手に対して、可能性が広がる」
「足元にボールがあればフランクフルトはチャンスを作り、相手のディフェンスラインを崩すことができる。ゲッツェか鎌田大地ではなく、ゲッツェと鎌田大地なのだ」と、鎌田大地とゲッツェが共存可能と主張している。
そして鎌田大地と契約延長すべき理由として「鎌田大地が納得すれば、移籍市場の圧力はさらに下がり、フランクフルトは資金を節約できる可能性がある。彼の残留で新しい“6番”(中盤センターのポジション)を育成できるかもしれないのに、高額な移籍金を支払ってまで“6番”を獲得する必要がなくなる」と見解を述べている。
なおフランクフルトは1日、DFBポカール1回戦で伊藤達哉(25)所属のマクデブルクと対戦する。鎌田大地が新たなポジションで好パフォーマンスを披露するか注目が集まる。