クラブでの状況が悪ければW杯も……

移籍の可能性が噂されながらも、ここまで動きが決まっていないマンチェスター・ユナイテッドFWクリスティアーノ・ロナウド。このままマンUに残留したとしても、気になるのがワールドカップ・カタール大会への影響だ。

ポルトガル代表においてロナウドは絶対的エースではあるものの、やはりクラブで調子が上がってこないようでは不安だ。ワールドカップまでは残り3か月ほどとなり、準備期間はあまり長くない。ポルトガル代表監督フェルナンド・サントスとしては、ロナウドの状況は気になるだろう。

今のポルトガル代表にはリヴァプールのディオゴ・ジョタ、ミランのラファエル・レオン、ライプツィヒのアンドレ・シウバ、アトレティコ・マドリードのジョアン・フェリックスなど前線にタレントが揃っている。欧州予選ではプレイオフを含めロナウドを前線に据えてきたが、ロナウド抜きでも戦えるだけのタレントは揃う。クラブでの調子が上がらないのであれば、ロナウド起用にこだわる必要もないのではないか。

今夏にはチェルシー、バイエルンなど複数の移籍先が噂されてきたが、今のところ欲しがるクラブはあまり多くない。実力は誰もが知るところだが、年齢と個性が強すぎることから起用しづらい部分はあるか。ロナウドを前線に据えるとなれば、そのチームはロナウドカラーに染まりやすい。

それはポルトガル代表でも同じで、ロナウド中心のチームだ。そのロナウドがワールドカップ本番で不調となればポルトガル代表にとってピンチで、クラブでのパフォーマンスは重要だ。

年齢的に37歳を迎えているロナウドは、今回が最後のワールドカップとなる可能性もある。本人としてもポルトガル代表としても集大成の大会になるはずだが、それを前にロナウドの状況は不安だ。クラブで好調を維持したところからワールドカップに繋げるのが理想のシナリオだが、果たしてロナウドの調子は上がっていくのか。