レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英(21)が、かつてFIFA(国際サッカー連盟)の18歳未満の外国籍選手登録禁止処分によりバルセロナ退団を余儀なくされたことに対して、今のなお複雑な感情を抱いているようだ。3日、スペイン紙『Noticia de Gipuzkoa』が同選手のコメントを伝えている。

 久保建英は2008年、8歳でFCバルセロナキャンプワールドツアーに参加してMVPを獲得。2011年8月にバルセロナ下部組織の入団テストに合格すると、スペイン国内でFWアンス・ファティ(19)ら一流選手としのぎを削っていた。

 しかしバルセロナが18歳未満の外国籍選手登録禁止処分を受けると、久保建英も対象選手に。結局、同選手は2015年3月に帰国し、FC東京の下部組織に入団している。

 そんな久保建英は『Noticia de Gipuzkoa』のインタビューに応じた際、バルセロナ退団時の思いを聞かれると「サッカーが好きな少年がなぜ他の国に行ってプレーを禁止されるのか、いまだに理解できないんです」

 「テニスの世界ではあり得ません。あのルールには理解できませんが、こうなってしまった以上、僕は何もできないですね」とコメント。FIFAの規定に対する憤りを覚えたことを明かしている。

 また同選手は「アンス(・ファティ)、アドリアン・ベルナベなどいましたし、とてもいいメンバーで勝利がほぼ確定していたので、誰が一番多くゴールを決めるかという気持ちで試合に臨んでいましたね」

 「選手たちみんなとても仲が良く、家族ぐるみで付き合っていましたし、向こうの両親もよくしてくれました」とバルセロナ時代の思い出も語っている。

 なお久保建英は、今年7月19日にレアル・マドリードからレアル・ソシエダへ完全移籍。先月15日のラ・リーガ開幕節・カディス戦でいきなりゴールをあげると、22日に行われたバルセロナとの古巣対決でも先発出場していた。