レアル・ソシエダ所属の日本代表MF久保建英(21)は、今年7月までレアル・マドリードに在籍。バルセロナ下部組織でプレーしていたにもかかわらず、レアル・マドリード加入が実現した舞台裏や加入当初の思いを明かした。3日、スペイン紙『Noticia de Gipuzkoa』が同選手のコメントを伝えている。
久保建英は2011年8月からバルセロナの下部組織でプレーしていたが、バルセロナに対する18歳未満の外国籍選手登録禁止処分をうけて2015年3月に帰国。FC東京の下部組織に入団すると、FC東京トップチームや横浜F・マリノスをへて2019年6月にレアル・マドリードへ完全移籍していた。
そんな久保建英は『Noticia de Gipuzkoa』のインタビューに応じた際、レアル・マドリード加入のきっかけを聞かれると「コパ・アメリカに出場していた時、レアル・マドリードが僕に声をかけてきたんです」
「あの時は決断するのに時間がなかったですね。試合もありましたし、コパ・アメリカが終わったらすぐにプレシーズンが始まるので、レアル・マドリードを選びました」とコメント。日本代表の一員としてコパ・アメリカ2019に臨んでいたタイミングでオファーが届いたことを明かしている。
バルセロナとレアル・マドリードは、長らくライバル関係にある。そのため久保建英は最初、レアル・マドリードのチームメイトから敵対視される可能性を恐れていたという。
そのことについて同選手は「レアル・マドリードで話しかけてもらえないと思いましたね。でも、トップレベルに達した人は、人間としても偉大になるんです。その点で彼らには落ち着いていましたし、やってきた若者の面倒をよく見てくれる。それが良いですね」と語るなど、加入当初からプロフェッショナルな関係を構築できたことに対する満足感をのぞかせた。
なおスペイン紙『ARA』は先月、久保建英がレアル・マドリード移籍に至った過程について「18歳になり、本人が望んでいたであろうバルセロナ復帰の可能性を思案していたところ、バルセロナは100万ユーロ(当時約1億2200万円)近い移籍金の支払いを拒否したため、永遠のライバルであるレアル・マドリードに移籍することになった」と説明。
スペインメディア『El Confidencial』は昨年9月、レアル・マドリードがFC東京に支払った移籍金が200万ユーロ(当時約2億6000万円)であると報道。バルセロナが拒否した金額の2倍に及んでいる。