アイントラハト・フランクフルト所属の日本代表MF鎌田大地(26)は、先月末にベンフィカ移籍が噂されたが残留。契約延長の可能性が伝えられる中、フランクフルト幹部は同選手が来年6月に契約満了で退団する可能性に言及した。5日、ドイツ・フランクフルトの地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』が伝えている。
鎌田大地はフランクフルト攻撃陣の中心選手として活躍し、昨季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)優勝に大きく貢献。フランクフルトとの契約期間が来年6月までである中、トッテナム・ホットスパーなど複数クラブからの関心が伝えられていた。
また先月28日にはベンフィカ移籍の可能性が浮上。選手サイドとベンフィカの個人合意が伝えられていた。
しかしフランクフルトのオリバー・グラスナー監督は28日のブンデスリーガ第4節・ベルダー・ブレーメン戦後に「ここ数日間、ダイチとたくさん話をしたが、彼は間違いなくフランクフルトに残るだろう。彼がこのクラブのことに集中していると私は理解している」とコメント。話し合いの末に今夏残留に落ち着いたことを明かしている。
またドイツ紙『ビルト』は「ベンフィカからのオファーが800万ユーロ(約11億1000万円)にとどまったといわれている」とリポート。ベンフィカの提示額にフランクフルトが納得しなかったという見方も広まっている。
そんな鎌田大地の今後については、フランクフルトがすでに2,3年の契約延長オファーを用意しているほか、選手サイドもオファーを承諾する可能性が高いと伝えられている。
その中フランクフルトのマルクス・クレシェSD(スポーツディレクター)は、『フランクフルター・ルンドシャウ』の独占インタビューに対応。鎌田大地の今後について「カマダについては、契約延長にむけての解決策を見出そうとしているし、代理人との交渉も順調に進んでいる」と契約延長の可能性を示唆している。
ただ一方でクレシェSDは「(カマダとの契約延長交渉において)給与体系を崩すというような野暮なことはしない。夏に誰かがフリーで移籍することにより金銭的なダメージを負うかもしれない。だが、給与体系を壊したときのダメージはもっと大きい。天秤にかけなければならないんだ」
「UEFAチャンピオンズリーグ出場によって、『契約延長か売却か』という言葉は少し和らいだ。今の我々にはこう言える。(来年6月に)契約は切れる。彼はプレーを続けられるし、このクラブには確かなクオリティがあるとね」とコメント。年俸面の条件次第では、フリーでの放出に踏み切る可能性があることを強調した。
鎌田大地は今季もここまで公式戦6試合の出場で5ゴール2アシストをマーク。元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェ(30)の加入によりボランチにポジションを移したが、好調を維持している。フランクフルトの中心選手として活躍する一方、契約延長交渉の行方にも注目が集まる。