まだアルゼンチン代表でマルティネスは主力になっていない

昨夏のコパ・アメリカも制し、カタール大会へ向けた南米予選でも失点を8に抑えて危なげなく通過したアルゼンチン代表。一部ではカタール大会の優勝候補に推す声もあるのだが、今の彼らの強みは粘り強い守備だ。

きっちりと守備を固め、リオネル・メッシとラウタロ・マルティネスの前線コンビで仕留める。これが今のアルゼンチン代表が持つ理想の戦い方と言える。

そんなアルゼンチン代表の守備に嬉しい悩みが起きてきた。今季よりマンチェスター・ユナイテッドへ移籍した24歳のDFリサンドロ・マルティネスの存在だ。

今夏アヤックスからマンUへ加入したマルティネスは2019年に代表デビューを果たしているが、まだ代表の主力ではない。南米予選でもセンターバックの先発を任されたのは2試合のみで、バックアッパーの立場にある。

南米予選やコパ・アメリカの戦いから考えると、おそらくセンターバックの一角にはトッテナムで活躍するクリスティアン・ロメロが入るだろう。24歳ロメロの成長もアルゼンチン代表にとっては大きな収穫だった。

問題は相棒で、南米予選ではベテランのニコラス・オタメンディがいた。マンチェスター・シティでは批判を浴びることもあったが、34歳オタメンディの代表キャップ数は91試合に達する。南米予選でもオタメンディは最終ラインの中心人物であり、現在はポルトガルの強豪ベンフィカのディフェンスリーダーだ。

ロメロとオタメンディは今年6月に行われたイタリア代表とのゲームでもコンビを組み、3-0とイタリアをシャットアウトしている。オタメンディへの信頼度も高いが、マルティネスの成長も嬉しい悩みである。

他にアルゼンチン代表では31歳のレアル・ベティスDFヘルマン・ペッセッラ、フィオレンティーナに在籍する26歳のルーカス・マルティネスらがセンターバック候補だ。

リサンドロ・マルティネスとロメロのプレミアリーグコンビのセンターバックも面白いが、ワールドカップ本番までに序列は変わるのか。ここまでリサンドロ・マルティネスは7試合しかアルゼンチン代表での出場歴がないが、マンUでハイパフォーマンスを継続できた場合はオタメンディ超えもあるかもしれない。