2002年日韓大会のブラジル以来となる、南米勢のワールドカップ制覇
FIFAワールドカップ・カタール大会では、決勝で前回王者フランスを下したアルゼンチンが優勝。昨年コパ・アメリカを制した南米王者が栄冠に輝いている。アルゼンチンに限らず、今大会は南米勢が欧州勢に屈する機会が少なかったようだ。
スーパーエース、リオネル・メッシを擁するアルゼンチンは、グループステージ初戦のサウジアラビア戦でまさかの敗北を喫したものの、それ以降は負けなし。準々決勝で強豪オランダ、準決勝で前回準優勝国クロアチア、決勝で大会2連覇を目論むフランスを撃破し、36年ぶりのワールドカップ制覇を成し遂げた。
さらに、優勝したアルゼンチンだけでなく、同じく優勝候補と目されていたブラジルも準々決勝でクロアチアにPK戦で敗れるまで、欧州勢に負けなしだった。『ESPN』のブラジル版は、欧州勢vs南米勢の試合において、南米勢の勝利の方が多かったことを指摘している。
欧州勢vs南米勢の試合はグループステージと決勝トーナメント合わせて9試合が行われたが、PK戦で決着がついた試合も含めれば4試合が引き分けに終わっており、残りの5試合中4試合は南米勢が勝利。120分以内に南米勢から勝利をあげた欧州勢はポルトガルのみであり、グループステージのウルグアイ戦を0-2の勝利で終えている。
ポーランドやセルビア、スイスなどといった欧州中堅国がアルゼンチンやブラジルと当たる機会が多かったとは言え、フランス、クロアチア、オランダなどといった強豪も南米勢を倒せなかったことは事実。ワールドカップ優勝国は2006年ドイツ大会から4大会連続で欧州勢となっていたが、このままいけば2026年大会も南米勢が制することになるのかもしれない。