元日本代表監督のバヒド・ハリルホジッチ氏はモロッコ代表をFIFAワールドカップ・カタール大会出場に導いたものの、本大会開幕3カ月前に解任されている。そんなハリルホジッチ氏はチェルシーの監督に就任する可能性があったようだ。13日、フランス紙『レキップ』が報じている。
ハリルホジッチ氏はモロッコ代表をカタールW杯出場に導いていたが、チーム内の規律を重んじるがゆえにチェルシー所属MFハキム・ツィエク(29)やバイエルン・ミュンヘン所属DFノゼア・マズラウィ(24)、オリンピック・マルセイユ所属MFアミーヌ・アリ(24)の3選手を代表チームから追放していた。
そのためカタールW杯アフリカ最終予選終了直後の今年5月にモロッコ代表監督解任の可能性が浮上。3選手と和解することで王立モロッコサッカー連盟(FRMF)と合意していたが、ツィエクとの関係改善が見られなかった。そのためFRMFはツィエクの代表復帰を優先する方針を示し、先月11日にハリルホジッチ監督解任に踏み切っている。
一方、チェルシーはここまでプレミアリーグで2敗を喫しているほか、今月6日のCLグループステージ第1節・ディナモ・ザグレブ戦で0-1と敗北。このCLグループステージ初戦での金星献上をうけて、クラブ幹部はトーマス・トゥヘル監督の解任を決断。日本代表MF三笘薫(25)所属ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンからグレアム・ポッター監督を引き抜いている。
『レキップ』の報道によると、ハリルホジッチ氏の代理人はトゥヘル監督の解任直後にチェルシーへ連絡。同氏の招へいを提案すると、チェルシーのオーナーも代理人との面会に同意していたという。しかし面会前にポッター監督の就任が正式決定したため、ハリルホジッチ氏のチェルシー行きは実現しなかった。
なおエジプト紙『エジプト・インディペンデント』は先月末、ハリルホジッチ氏がエジプトの強豪アル・アハリの監督就任で概ね合意に達したと報道。一方で『レキップ』は中東の複数クラブが同氏の招へいに関心を寄せていると伝えている。