板倉の負傷でチャンス掴むか

日本サッカー協会はドイツのデュッセルドルフで開催される親善試合に臨む30人の日本代表を発表した。本戦であるワールドカップ・カタール大会は26人の登録枠となっており、11月はここから4人が外れることになる。

30人を招集したこともあって目新しい選手もおり、守備陣でいえばDF瀬古歩夢(22)が招集された。1月にも呼ばれていたが、体調不良で参加を辞退しており、この9月で起用されればフル代表デビューとなる。

Jリーグではセレッソ大阪で評価を高め、スイスのグラスホッパーに移籍した瀬古。川辺駿も在籍しているチームで今季は開幕から全試合に出場しており、本職のセンターバックだけでなく直近のバーゼル戦は中盤でも起用されるなどユーティリティ性を持つプレイヤーだ。

アメリカ戦、エクアドル戦を戦う日本代表のCB陣で瀬古は唯一のレフティである。吉田麻也、冨安健洋、谷口彰悟はみな右利きであり、左利きは重宝されるだろう。とくにビルドアップでの左利きの重要性は高く、組み立ての幅を広げることになる。

基本的にCBは吉田と冨安の経験のある2人が1番手としてピッチに立つと予想できるが、左に瀬古、右に冨安を並べても面白い。22歳、23歳と非常に若く、身長も185cm、188cmと海外でも通用するサイズを持っている。

両者ともにビルドアップ能力の高さは折り紙付きで、ボールを持つことになるコスタリカ戦はこの組み合わせがベストか。瀬古は正確なロングフィードが強みで、一気に前線のスペースにボールを送れる。守備面での強度も十分で、グラスホッパーではインターセプト数14回とチームトップの数字を残している。

板倉滉の負傷もあって抜擢されることになった瀬古。代表での経験値は浅いが、グラスホッパーではプレイタイムを得て成長している。9月のアピール次第になるが、カタール行きの可能性は非常に高い(データは『SofaScore』より)。