コンディション面はどうなのか
ブンデスリーガのボルシアMGに所属する板倉滉はここ数年で最も成長した日本人選手の一人だ。
Jリーグでは川崎フロンターレとベガルタ仙台でプレイし、その後プレミアリーグのマンチェスター・シティに引き抜かれた板倉。残念ながらトップチームでプレイする機会はなかったが、オランダのフローニンヘン、ドイツのシャルケで着実に経験を重ね今季からドイツ1部でプレイしている。
その成長速度は目を見張るものがある。シャルケを1部昇格に導くとボルシアMG行きが決まり、新天地ではすぐにセンターバックとしてポジションが与えられた。スイス代表のニコ・エルヴェディとコンビを組み、8月に行われたアウェイでのバイエルン・ミュンヘン戦では先発し1-1と勝ち点を獲得している。
コンビを組むエルヴェディはブンデスで評価の高いCBだが、存在感は板倉も負けていない。対人性能が高く、186cmの長身を武器に空中戦でも強さを見せる。ビルドアップでの貢献度もピカイチだ。
ドイツでここまで戦えるプレイヤーになると、日本代表での地位も自ずと上がる。冨安健洋、吉田麻也不在で迎えたアジア最終予選での終盤は谷口彰悟と共に先発を任され、評価を高めてワールドカップ・カタール大会行きを決めた。
ここまで順調すぎたのか、9月に左膝を負傷しており、11月現在でも戦列に復帰できていない。日本代表は所属クラブと連絡を取っており、板倉の状態を分かった上で招集しているといえるが、コンディション面で不安が残る。
そんな板倉はボルシアMGでW杯前にプレイすることはないと言われていたが、週末のボルシア・ドルトムント戦でメンバー入りする可能性があるようだ。独『GladbachLIVE』によると、全体練習に復帰しており、今後も同様にトレーニングを続けるという。
無理は禁物だが、日本代表のことを考えると少しでも試合感を取り戻した状態で合流できることがベストだ。17日にはカナダ戦が予定されているが、本戦前の実戦はそれのみであり、約2か月間のブランクを取り戻すにはドルトムント戦での出場が望ましい。