アーセナル所属の日本代表DF冨安健洋(23)は、今季ここまでイングランド代表DFベン・ホワイト(24)から右サイドバックのレギュラーを奪われている。そんな冨安健洋は今月下旬にドイツで行われるキリンチャレンジカップ2試合の日本代表メンバーに選出されているが、日本代表合流前最後のリーグ戦で左サイドバックで先発出場する可能性があるようだ。16日、英メディア『フットボール・ロンドン』が伝えている。
冨安健洋は昨年8月にボローニャからアーセナルへ完全移籍。プレミアリーグ挑戦1年目の昨季から右サイドバックでレギュラーに定着していたが、今年1月以降は右ふくらはぎなど複数箇所を負傷により戦線離脱を余儀なくされていた。
そして今季はコンディション不良により開幕から出遅れると、プレミアリーグ第2節・レスター戦以降はリーグ戦全試合で途中出場。センターバックが本職であるベン・ホワイトが右サイドバックでレギュラーを張る中、今月8日のELグループステージ第1節・FCチューリッヒ戦で今季初めてフル出場。守備面で安定感抜群のパフォーマンスを発揮して勝利に貢献すると、現地のサポーターや識者から冨安健洋の先発復帰待望論が沸き起こっている。
アーセナルが今月18日にプレミアリーグ第8節・ブレントフォード戦を控える中、『フットボール・ロンドン』は「ミケル・アルテタ監督はブレントフォード戦を前に、冨安健洋がアーセナルの負傷者問題をカバーすると考えている」と見出しをうち、同選手をユーティリティ性に注目。
左サイドバックのレギュラーであるウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコ(25)がふくらはぎを負傷していることを報じた上で「ジンチェンコのバックアップのオプションとして、アルテタ監督はキーラン・ティアニーだけではない、冨安健洋がディフェンスの様々なエリアでカバーできると考えている」と綴っている。
また『フットボール・ロンドン』の記事によると、アルテタ監督は冨安健洋のクオリティについて「彼はセンターバックとしてもプレーできる。日本代表では左のセンターバックを務めているが、彼の試合を見ると素晴らしいよ」
「利き足が右足なのか左足なのか分からないような選手なので、左サイドバックとしてプレーすることもできる。オプションはたくさんあるし、最大限活用しなければならない。選手たちが複数のポジションを快適にこなせるのは素晴らしいことだ」と語っているという。
なお冨安健洋は昨年5月、プレミアリーグ2試合で左サイドバックとして先発出場している。アーセナルが負傷者を抱える中、同選手のユーティリティ性が脚光を浴びている。