カタール・ワールドカップ(W杯)の開幕まで残り2カ月を切り、このエクアドル代表戦が、日本代表にとってメンバー発表前最後の試合となった。

19日からドイツのデュッセルドルフに渡りキャンプをスタートさせた日本。23日のアメリカ代表戦では2-0と勝利を収めていた。

アジア最終予選を戦った[4-3-3]ではなく、[4-2-3-1]を試した日本。スターティングメンバーも当然変化が見えた。

果たして、森保一監督は最後の試合で何を確認するのだろうか。

◆スタメン全員入れ替え

【日本代表プレビュー】最後のテストマッチ、総入れ替えで何を確認し、何を試す?/vsエクアドル代表【キリンチャレンジカップ2022】


今回の遠征に際して30名を招集した森保監督。しかし、クラブ事情でDF冨安健洋(アーセナル)が、ケガでGK権田修一(清水エスパルス)が離脱。28名となった。

森保監督は「アメリカ戦とは先発全員入れ替えて臨みたいと思います」と前日の記者会見で語っており、アメリカ戦とは異なるメンバーで臨むことになるだろう。

アメリカ戦では、相手の攻撃を封じ、前線、中盤で強度の高いプレスをかけたことで制限。危ないシーンはほとんどなかったと言える。全てが上手くいったとは言えないが、これまでの戦いを踏まえ、そして各選手が所属クラブで成長した成果が見れたと言えるだろう。

また、「明日の試合は同じシステムで戦いたいです」と語るように、[4-2-3-1]も継続するとコメント。アメリカ戦からの継続をしつつ、選手を変えて戦うことを語った。

いずれにせよ、最後の調整試合となる中で、どのようなパフォーマンスを見せるのか。アメリカ戦でプレーできなかった選手たちの奮起にも期待したい。

◆南米予選4位
【日本代表プレビュー】最後のテストマッチ、総入れ替えで何を確認し、何を試す?/vsエクアドル代表【キリンチャレンジカップ2022】


対するエクアドルは、2大会ぶりにW杯に出場。南米予選を4位で勝ち抜いて本大会の出場権を獲得した。

そのエクアドルは、23日にサウジアラビア代表と対戦し、0-0のゴールレスドローに終わっていた。

今回は若い選手もいる中で、グスタボ・アルファロ監督は「いくつか変更がある」とメンバー変更を示唆。チームの課題にも「何かが欠けているとは感じるが、持っている多くの良いものを強化することを選ぶ」と、特徴を伸ばしていくことをしたいとした。

基本システムは[4-3-3]で、中盤は逆三角形の形をとっている。過去には日本とは3試合を戦っており、日本の2勝1分け。最後の対戦は2019年6月で、コパ・アメリカで1-1のドローだった。

当時とは日本もメンバーが異なり、エクアドルも監督が代わっていることもあるので参考にはならないが、エクアドルも日本戦初勝利を目指してくるだろう。

◆予想スタメン[4-2-3-1]
【日本代表プレビュー】最後のテストマッチ、総入れ替えで何を確認し、何を試す?/vsエクアドル代表【キリンチャレンジカップ2022】

GK:シュミット・ダニエル
DF:山根視来、谷口彰悟、伊藤洋輝、長友佑都
MF:柴崎岳、田中碧
MF:堂安律、南野拓実、三笘薫
FW:古橋亨梧
監督:森保一

前日会見の言葉を信じるのであれば、アメリカ代表戦から11名を全て入れ替えることになるだろう。

GKに関しては権田が居なくなったことで3人からのチョイスになるが、アメリカ戦の後半にプレーしたシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)を起用すると予想する。ほとんどピンチはなかっただけに、エクアドル戦でもしっかりとしたパフォーマンスを見せたい。

最終ラインも一新されることになる。右から山根視来、谷口彰悟(ともに川崎フロンターレ)、伊藤洋輝(シュツットガルト)、長友佑都(FC東京)となると予想する。伊藤はアメリカ戦の後半からピッチに立っていた中、違う組み合わせでどういうパフォーマンスを披露するのか。また、国内組の3人がしっかりとW杯出場国相手に戦えるかも注目ポイントだ。

ダブルボランチは、柴崎岳(レガネス)と田中碧(デュッセルドルフ)と予想する。どちらもアメリカ戦では出番なし。遠藤航(シュツットガルト)、守田英正(スポルティングCP)と比べれば、より攻撃的なタイプとなるが、どういったパフォーマンスを見せるのか。守備面での強度も注目だが、攻撃的にどうプレーできるかは注目に値するだろう。

2列目に関しては、右に堂安律(フライブルク)、トップ下に南野拓実(モナコ)、左に三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)が起用されると予想する。

堂安、三笘はアメリカ戦でも途中出場。三笘はダメ押しのゴールを記録していた。互いにレギュラーポジションを掴んでいるとは言えないが、そこで違いを見せられるのか。結果を残したいところだ。また、アメリカ戦で出番がなかった南野も、久しぶりのトップ下での起用となると予想する。このチームが発足した当初はトップ下でゴールを量産。左サイドで起用されてからは苦しい時間も続いているが、どういう結果を残せるか注目だ。

そして注目の1トップは古橋亨梧(セルティック)と予想する。アメリカ戦では出番なし。上田綺世(セルクル・ブルージュ)とどちらが起用されるかというところだが、まずは古橋を起用すると予想。代表ではなかなか結果を出せていないだけに、ゴールに期待したいところだ。

2人がベンチから外れることになるエクアドル戦。「できれば招集した選手全員を起用したい想いを持っていますが、残念ながら全員を使ってあげることはできないと思っています」と語っているように、招集した全選手は起用できないだろう。果たして、選手交代にも注目が集まる。

エクアドル代表戦は27日の20時55分から。W杯メンバー発表前最後の試合が幕を開ける。