ASモナコ所属の日本代表FW南野拓実(27)はFIFAワールドカップ・カタール大会を2カ月後に控える中、今月27日のキリンチャレンジカップ2022・エクアドル戦で先発出場。67分にアイントラハト・フランクフルト所属MF鎌田大地(26)にかわって途中交代となったが、ドイツメディアは南野拓実に対して厳しい評価を与えているようだ。

 南野拓実はカタールW杯アジア最終予選でコンスタントに先発出場。森保一監督のもとでレギュラーに定着していたが、今月23日のアメリカ戦では出番がなかった。

 その中で迎えたエクアドル戦では、トップ下のポジションで先発出場。しかし前半から防戦一方の展開となったこともあり、ほとんどチャンスを演出できなかった。

 『南ドイツ新聞』は試合後、日本代表のパフォーマンスを分析を実施。「エクアドル代表は威圧的で妥協を許さず、フィジカル面に非常に優れていた。そのため日本代表のデュエルはごく限られたものだった」とフィジカル面での勝負に弱いとの見方を示している。

 その上で「フィジカル面の弱さについては、南野拓実にも当てはまる。森保一監督は多くの控え選手にチャンスを与え、ブンデスリーガでプレーする選手を多数起用した。それにもかかわらず、南野拓実が今回のチャンスを生かせず、日本代表のパフォーマンス低下の一因となった」と言及。南野拓実がアピール失敗に終わったとの見解を示している。

 また後半途中からチャンスの回数が増えた要因として「鎌田大地の途中出場が印象的だった」と綴り、南野拓実との比較で鎌田大地の方が勝っていると主張。

 さらにエクアドル戦でのマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)には、83分にPKストップを披露したシント=トロイデンVV所属GKシュミット・ダニエル(30)の名前を挙げた。

 なお日本代表はこの後、カタールW杯開幕直前の11月17日にカナダ代表と対戦。23日のカタールW杯グループリーグ初戦でドイツ代表と激突する。アメリカ戦とエクアドル戦での起用法を踏まえると、鎌田大地と南野拓実によるトップ下のポジションを巡る競争は、鎌田大地に軍配が上がったと考えらえる。