■9月27日キリンチャレンジカップ2002 日本代表0ー0エクアドル代表(デュッセルドルフ・アレーナ)

 デュッセルドルフ・アレーナで行われた、ドイツ遠征の締めくくりとなるエクアドル戦。この試合を負傷欠場した前田大然が献身的行動でチームを支えていた。

 前田は23日のアメリカ戦で先発出場。4-2-3-1の最前線から、ボールを追って相手のビルドアップを苦しめた。2列目の久保建英、鎌田大地、伊東純也と助け合いつつ、日本代表の攻撃を形作った。

 2-0で勝利したアメリカ戦の翌日、デュッセルドルフ市内で行われた日本代表の練習に前田の姿はなかった。23日の試合中に右足を痛めたことでホテルでの調整となっていた。翌25日の練習も同じくホテルでの調整。26日の公式練習では、会場となるデュッセルドルフ・アレーナに姿を現したものの、別メニューでの調整をしていた。

 そしてエクアドル戦ではベンチ外。3日連続で練習に参加できなかったように、負傷欠場となった。しかし、現地時間の13時過ぎから始まった日本代表のウォーミングアップの際、前田もピッチ横に姿を現した。ベンチコートを着た前田は、同じくメンバー外となった瀬古歩夢と一緒に森保一監督の横で選手たちを見守っていた。

■シュート練習が始まるとゴール横に移動

 しかし、出場選手たちのシュート練習が始まると、前田はゴール横へと移動した。そして、シュート練習でこぼれたボール、弾かれたボールを拾ってはピッチに送っていた。負傷欠場にもかかわらず、前田は自身ができることでチームを支えようとしたのだ。

 メンバー外となった前田だが、試合中は他の選手ととともにベンチに座っていた。横一線の争いとなっているFWのメンバー争いはまだ続くが、前田はピッチ外でもチームを支えていたのである。