ことし11月20日に開幕する「FIFA ワールドカップ カタール 2022」。日本代表選手たちの素顔に迫る番組『サッカー日本代表独占インタビュー THE VOICE』(8月3日放送)において、原口元気が、サイドハーフからインサイドハーフへの転向の理由を語った。

【映像】見事にトランスフォーム!

2018年ロシアW杯から4年。原口のプレースタイルは大きな変化を遂げていた。これまではサイドで攻撃の起点となり、得点チャンスを多く作る右のサイドハーフだったが、現在所属するドイツのウニオン・ベルリンでは中央から味方にパスを供給するインサイドハーフに。このポジション変更には一体どんな理由があったのだろうか。

原口は「サイドハーフでの限界が見えてしまった」と告白。「どれだけフィジカル的に伸ばして、スプリント力とかクイックネスとか工夫して突き詰めたけど、トップの能力には届かなかったし、サイドハーフで生き残っていくのが難しいかなってロシアワールドカップの後ぐらいに思い始めた」と振り返り、そのタイミングで所属していたドイツ・ハノーファーのコチャク監督から「インサイドのポジションをやってみないか。お前はインサイドで絶対に活きる」と提案されたという。

その提案に原口は「サッカーを28〜29年くらいやってきて、本当に恥ずかしながら感覚的にプレーしてきた部分が長かったので、インサイドのポジションをやってみると(背後を意識する必要があるから)、サッカーを勉強しないといけない」と語る。

そんな原口に対して、対談相手を務めた元日本代表MF戸田和幸氏は「原口選手はドリブルで仕掛けて状況を打開していく選手という認識が強かったが、気が付いたら随分違う選手になった」と印象の変化を語り、「原口選手がトップレベルに挑戦する中で感じたのは、ある意味で挫折に近いものかもしれないけど、それによってまた新しい可能性が生まれるのは非常に興味深いし、見事にトランスフォームした」とその歩みを絶賛。

続けて戸田氏は「(ポジション変更を)ポジティブな気持ちで迎えるか迎えないかでおそらく選手の岐路が変わる」と言うと、原口はうなずき「そこから第二の自分のキャリアがスタートしたというくらい、自分的には大きく成長できた出会いだった」とサッカー人生における大きな転機を振り返った。

Photo:高橋学 Manabu Takahashi