ASモナコ所属のFW南野拓実(27)はFIFAワールドカップ・カタール大会を2カ月後に控える中、依然として不振に陥っている。そんな南野拓実に対して、ASモナコ幹部が復調を期待している。9月30日、フランスメディア『maxifoot』が報じた。

 南野拓実はリバプール在籍時の昨季、プレミアリーグやUEFAチャンピオンズリーグでほとんど先発での出場機会がなく、今年6月にASモナコへ完全移籍。ただASモナコでもサイドハーフで先発起用がつづく中、再三にわたり低調なパフォーマンス露呈。再三にわたり現地メディアからチーム内最低評価を与えられていたが、先月18日のリーグアン第8節・スタッド・ランス戦で、ASモナコ加入後初ゴールを挙げている。

 また同選手はカタールW杯アジア最終予選でコンスタントに先発出場。森保一監督のもとでレギュラーに定着していたが、今月23日のキリンチャレンジカップ・アメリカ戦では出番なし。27日のエクアドル戦ではトップ下の位置で先発出場したがほとんどチャンスを演出できず、途中交代。好パフォーマンスを発揮したアイントラハト・フランクフルト所属MF鎌田大地(26)からレギュラーを奪われる可能性が指摘されている。

 そんな南野拓実について、ASモナコのポール・ミッチェルSD(スポーツディレクター)は「新加入選手全員が我々に同じ満足感を与えてくれるわけではないことは認めざるを得ない」と切り出すと「南野拓実は、今一番フィットしていない選手だ。辛抱強くやっていかなければならない」

 「スタッド・ランス戦でのゴールが、他の多くの選手を惹きつけることを期待している。彼は精神的にも肉体的にも順応していかなければならない。リズムも必要だ」と言及。

 「彼が良い選手であることは分かっている。レッドブル・ザルツブルクで輝き、UEFAチャンピオンズリーグでの経験も豊富だ。リバプールでは(試合結果を左右するような)重要なゴールを決めたし、ユルゲン・クロップはいつも彼をとても褒めていた」と、レッドブル・ザルツブルクやリバプール在籍時のパフォーマンスを評価している。

 その上でミッチェルSDは「我々は今、彼のプレーに欠けているリラックスを取り戻させるために努力している。彼は27歳でキャリアの絶頂期にあり、その能力に疑いの余地はない」とコメント。同選手に対する信頼感を示すとともに、復調を願っている。

 なおASモナコは今月3日、リーグアン第9節でナントと対戦する。代表戦でも本来のパフォーマンスを発揮できなかった南野拓実は、スタッド・ランス戦につづき復調のきっかけをつかめるのだろうか。