【プレミアリーグ】リヴァプール3-3ブライトン(日本時間10月1日/アンフィールド)

 三笘薫のライバルが止まらない。絶好調ブライトンにおいて今一番勢いのある男、ベルギー代表・トロサールは開始わずか3分でリヴァプールから先制点を奪取。この日ハットトリックを達成した彼が最初に見せたフィニッシュワークは解説も絶賛する至高の技術だった。

【映像】イングランド代表DFを手玉にとったトロサールのゴール

 8月に開幕したプレミアリーグで、4勝1分1敗の4位につけていたブライトンは、前任監督がチェルシーに“引き抜かれ”て、新たにイタリア人、デ・ゼルビ監督を擁立した。その最初の一戦、ブライトンを文字通りけん引したのがトロサールだった。

 開始3分のことだった。相手ゴール前のセカンドボールを拾ったブライトンは、アルゼンチン代表・マクアリスターがすぐに縦にパスを送り、元イングランド代表・ウェルベックがヒールで左へ落とした。パスを出したマクアリスターが自らこのボールに反応するように斜めに動いたが、ちょうどその時、交差するように入ってきたのがトロサールだった。

 ゴール直前、マクアリスターとトロサールは、ボールを軸にクロスしている。トロサールはそのまま、画面に向かって左方向へ抜け出すと、誰もが思っただろう。しかしトロサールは瞬間、立ち止まって、右方向へとトラップしたのだ。対峙したイングランド代表DFアレクサンダー・アーノルドは完全に逆を突かれていた。

 そこからフリーで打ち抜いた左足の精度もさることながら、やはりかわし方の巧みさ。ABEMAの解説・林陵平氏も「持ち出しがうまかったですね。手前を見せておいて、深みを作って自分で打つ。非常に技術の高いかわし方からのフィニッシュでしたね」と絶賛した。

 この試合でトロサールはハットトリックを決めたのだが、開始早々に見せたこのプレーにファンも驚嘆。「本物だな」「すっっっげぇや」「三笘がポジション被ってるのが可哀想なくらいうめー」「圧倒的な個の力」「ワールドクラス」と称賛の嵐だった。

 試合はトロサールが最後に決めて追いつく形で3-3でタイムアップ。その得点をお膳立てしたのが三笘薫であり、仲間であり、ライバルである2人の共演によってチームは勝ち点1をゲット。ブライトンは新監督の初陣でも躍動し、好調をキープした。
(ABEMA/プレミアリーグ)