【プレミアリーグ】リヴァプール3-3ブライトン(日本時間10月1日/アンフィールド)

 日本の喜劇ファンが思わず総ツッコミしそうなシーンだった。プレミアリーグではもはや“日常の光景”と言える一触即発の場面で、ドイツ人MFが思わず指さしたその動きと相手の名前は、日本人に愛されたコメディアン・志村けん氏の“あのネタ”を連想させたのだ。

【映像】一触即発の場面で「なんだチミは!」

 ホームのリヴァプールを相手に2点を先行したブライトンは今季、好調をキープ。前任のグレアム・ポッター監督がチェルシーに引き抜かれて指揮官が交代した初陣でも、それまでと同様に躍動した。ベルギー代表・トロサールの2連続ゴールでリードを広げ、さらに攻め込もうと狙った24分のカウンターの場面、思わず笑ってしまう場面は不意に訪れた。

 自陣でボールを奪取したブライトンは、右のグロスへと展開して攻撃を開始。ドリブルで駆け上がるグロスだったが、すぐさま対応に来た相手のスペイン代表MF、チアゴ・アルカンタラに体を入れられ倒れてしまう。ピッと審判の笛が鳴ると、起き上がったグロスはボールを拾い上げ、審判に向かって「肘が入ったぞ」とジェスチャーする。と次の瞬間──。

 中継映像で、向かって右側から突如現れた選手がグロスの持つボールに手を伸ばして奪おうとする。いきなり現れたこの選手の名は、ツィミカス。ギリシャ代表の選手だ。

 チアゴ・アルカンタラへのプレーを咎めようとしたのだろう。一触即発か……と思いきや、ボールを奪おうとして失敗。何か言葉を発しながら、向きを変えて去っていく……。グロスからすれば、なにが起きたのかわからない展開。というか、いきなり現れたおまえはなんだ……思わずツィミカスを指さし、たぶんこう言い放ったはず。「なんだチミ(ツィミ)は!」。

 はい、そうです、私がツィミカスです……とは言わず、自陣に戻っていくツィミカス。ABEMAの視聴者たちは「あきれてたな」「イラついてんねー」「つぃみw」「熱い」など、両者それぞれへのコメントで溢れた。リーグ特有の激しさと、少しコミカルな場面だった。

 一進一退となったゲームは、ブライトンが2-3のビハインドで迎えた83分、途中出場の三笘薫が左サイドから上げたクロスが中央へ流れ、トロサールのハットトリック弾を演出。ブライトンにとって勝利こそできなかったものの、三笘の活躍も光る形で好調を維持した。
(ABEMA/プレミアリーグ)