ことし11月20日に開幕する「FIFA ワールドカップ カタール 2022」。ABEMAで全64試合が無料生中継されることを記念した番組『FIFA ワールドカップ歴代ベストゴールSP』(ABEMAで配信中)で、元日本代表DFで解説者の松木安太郎氏が、記憶に残る歴代ワールドカップスーパーゴールベスト3を挙げた。

【映像】日韓W杯でのマル秘エピソード

ワールドカップの試合も数多く解説してきた松木氏が今でも印象に残っているスーパーゴール第2位は、1970年・メキシコ大会ブラジル代表ペレの「神様ヘッド」だ。

メキシコ大会ブラジル対イタリアの決勝戦の前半18分、サッカーの神様ペレが先制ゴールを頭で決めた。

「それまでの(テレビ)映像は白黒だったのです。この世代からカラーに変わったということで、ブラジル代表の黄色い鮮明なユニフォームの色が印象に残っています」と振り返る松木氏。ブラジルにとっては3度目のワールドカップ優勝(58年スウェーデン大会、62年チリ大会、70年メキシコ大会)を果たし、ジュールリメ杯(優勝杯)の永久所持権を獲得した大会で、当時28歳のペレにとっても黄金期といえる大会だ。

「その中でもやっぱりペレ選手。ジャンプが高くて、ヘディングで決めるシーンが多かった。また、ジャンプの仕方がかっこいいですね。お手本のようなジャンプとヘディングをする」と神様の“高み”を称賛していた。

そんな松木氏には「恥ずかしくて言ってない」ペレらレジェンドとのエピソードがあるという。実は、2002年・日韓大会のとき──。

「飛行機に乗った瞬間に、カペッロ(当時イングランド代表監督)がいて、『うわぁ、すごいな』と思ったら、こっち側には(イングランドマンチェスター・Uのレジェンド)ボビー・チャールトンさんがいて、またこっち側にはペレさんがいたのですよ!」と喜んだ松木氏だったが……。

「当時のサッカーファンは素晴らしいですね。飛行機に入ってきたら、ペレさんもカペッロさんもボビー・チャールトンさんも全部無視して僕のところに来て『サインをください』と(汗)。恥ずかしくて書くのも躊躇(ちゅうちょ)しました」と、サッカー界のレジェンドたちを前に大汗をかき、バツが悪かったというエピソードを語ってくれた。