シャルケ所属の日本代表DF吉田麻也(34)は30日、ブンデスリーガ第12節で日本代表MF堂安律(24)擁するSCフライブルクと対戦。チームは0-2で敗れたものの、現地メディアから一定の評価を得ている。

 シャルケは前節終了時点で最下位に低迷。今月18日のDFBポカール(ドイツ国内カップ戦)2回戦でホッフェンハイムに敗れると、フランク・クラマーからトーマス・レイスへ監督交代。日本代表DF板倉滉(25)や吉田麻也の獲得を手掛けたルーヴェン・シュレーダーSD(スポーツディレクター)が突如辞任するなど、クラブ内部は混乱している。

 そんな中で迎えたSCフライブルク戦では前半アディショナルタイムに先制点を許すと、61分にはPKから追加点を献上。カウンターからチャンスを作るものの1点が遠く、0-2で敗れている。またこの試合で吉田麻也がフル出場したほか、堂安律も76分までプレー。カタールW杯日本代表候補による直接対決が実現している。

 試合後、ドイツメディア『RUHR24』は吉田麻也に対して「3」(6段階評価で「1」が最高点)と及第点の評価を与えるとともに「守備陣のボスである吉田麻也のパフォーマンスは、大幅に改善された。地上戦ではもちろん、特に空中戦でこの日本代表選手が(SCフライブルク所属選手相手に)ほとんど勝っていた」と称賛。

 ただ一方で「SCフライブルクに先制されたシーンでは、ただの見物人だった。そして相変わらずスピード不足だ」と以前からの改善点もあわせて指摘している。

 吉田麻也は今季ここまで公式戦全試合で先発出場しているが、現地メディアから再三にわたり「ブンデスリーガで通用するスピードに欠けている」と指摘されている。また日本国内でもカタールW杯日本代表における同選手の先発起用に反対の意見が沸き起こっている。それでもカタールW杯開幕まで1カ月を切る中、吉田麻也の調子自体は上向いていると考えられる。