PSGでもハイパフォーマンス継続中

2014年、アルゼンチン代表とリオネル・メッシはワールドカップ制覇に近づいた。ブラジルで行われた祭典でアルゼンチンはファイナルまで勝ち進み、ドイツ代表とのファイナルも延長戦まで粘った。しかし最後はマリオ・ゲッツェのゴールに力尽き、メッシとアルゼンチンにとって悲願のワールドカップ制覇は実現しなかった。

結果だけを見れば2014年の準優勝は惜しかったが、メッシ個人のパフォーマンスには物足りないところもあったのではないか。グループステージではボスニア・ヘルツェゴビナ、イラン、ナイジェリアと全試合でゴールを決めたが、決勝トーナメントに入ると沈黙。チームも渋い戦いの連続でファイナルへ勝ち進むことになり、メッシは決勝トーナメントをノーゴールで終えている。メッシ本人もこの結果に納得していないだろう。

メッシは過去4度ワールドカップに出場しているが、やはりバルセロナでのパフォーマンスとはどこか違いがあった。駆け出しの若手だった2006年大会、故ディエゴ・マラドーナ氏の下で攻守のバランスを欠いていた2010年大会、準優勝だった2014年大会、最初から最後までチグハグだった4年前のロシア大会と、メッシはワールドカップで世界最高の輝きを放っていない。決勝トーナメントで得点を奪ったこともなく、どこか消化不良な4大会だ。

しかし今年は違うかもしれない。35歳と大ベテランの域に入ったが、米『ESPN』は「世界最高の状態でワールドカップを迎える」と大きな期待をかけている。

アルゼンチン代表はリオネル・スカローニの下、メッシのデビュー以降では最高に近い状態にある。攻守ともに安定しており、今回こそは決勝トーナメントでメッシのゴールが見られるのではないか。メッシ自身もパリ・サンジェルマンでかなり良い状態にあり、W杯へ優勝への期待も高まっている。今大会はメッシが世界最高の輝きを放つ時かもしれない。