FIFAワールドカップカタール2022に臨む日本代表は11日、カタール・ドーハで練習初日を迎えた。

 離日時に帽子をかぶり、頑なに髪型を見せてこなかった長友佑都はは、ピッチに姿を見せると前回大会を想起させる鮮やかな金髪姿で登場。「前回と同じように自分の気合いが入った気持ちとスーパーサイヤ人になりたいと夢みたいな子どもの頃を思い出しながら、士気を高めました」と理由に言及。「前回はスイス戦に惨敗して、代表も本当に叩かれたとき、当時の痛みと苦しみともちろん負けたことの悔しさも含めて、すごいつらい夜にはなったんですけど、それでも何かを変えなければいけなかった」と回顧した。

 続けて「頭皮を痛めながらやっていた思い出が蘇ってきて」と報道陣を笑わせると、「今回はブリーチもやったんですけど、頭皮も厳しい環境に一回置かれると慣れるんだなと。人も頭皮も同じなんだなと。最初の2時間くらいは頭皮と喧嘩して(笑)。頭皮も最後はお前が生きるか死ぬかの戦いをやるんだと。その覚悟を持ってくれたので、気合い入れてやりました」と冗談をまじえて、“長友節”を説いた。

 金髪に染めることでまたも話題となるが、「髪を染めたり、派手なことをして駄目だったら終わりだと思っているので。自分のチャラついた気持ちではなくて、覚悟とともにダメだったら自分が全ての批判を受けるくらいで臨んでいます」と気合いを込め、「(ドイツやスペインのメンバーが発表されたが?)誰が選ばれてもビッグプレーヤーたちなので。ただ、誰が出てきても自分が止める、チームが止めて勝つという準備はできています。楽しみです。ガチンコ勝負ができるんですから。楽しまないと損だなと思います」と、らしく気合いを込めた。

 練習中は日本代表経験の浅い、追加招集の町野修斗に声をかける場面が頻繁に見られたが、「心は通じ合って、溶け込めているので。宿舎で卓球の勝負をしていますし、すぐに打ち解けて仲良くやっています。チームが一つになるかどうかはベテランで決まると思うんです。僕が代表入ったときに中村俊輔さんだとか、先輩の姿を見て学んだ部分があって。その生き様を僕は継承しているというか、そういう気持ちは常に持ってます」と、これまでも堂安律などにもしてきたように、意識的にアプローチしているようだ。

 練習開始時はメディアに向かっても「盛り上げていこう!」と声をかけた長友だが、「チームを一つ、心を一つにしないと。今回の相手は優勝候補で、中だけがまとまってもダメなので、日本中がメディアの皆さんを通してまとまらないと厳しいと感じているので。サッカー人気も、もっともっと高まってほしいです。もっと注目されなければいけないので。ワールドカップなので、まだまだ足りないと思うので。みんなの士気を上げたいなと思います」と、日本サッカー界全体を考えつつ、大一番へのバックアップを呼び掛けている。