いざ高みへ

開催もあと数日に迫ったワールドカップ・カタール大会。4年に一度行われるサッカーの祭典で、前回のロシア大会はフランス代表が制した。

今回は前回大会王者のフランスをはじめ欧州勢が直近のUEFAネーションズリーグで苦戦している。とくにイングランドはネーションズリーグのグループステージで6戦未勝利とかなり難しい結果に終わってしまった。

『Opta』は優勝オッズと「Stats Perform」のチームランキング、これまでの結果をもとにW杯・カタール大会を制するチームを予想している。

最も可能性が高かったのが、63.7%のブラジル代表だ。南米予選を首位で通過しており、代表選手も各所属クラブで好調を維持している。

次がアルゼンチン代表で、優勝の確率が55.3%となっている。南米予選はブラジルに次ぐ2位で突破しており、予選17試合で負けがなかった。

チームの中心であるリオネル・メッシは35歳ともう若くなく、「これが最後のW杯になる」と公言している。そのためチームとしての団結力は他国とは比べ物にならないかもしれない。

「メッシはこの新チームに適応している。レオが100%の力を発揮すれば、決定的な存在になり得るのです。ただ60%から70%でも、このチームは上手くいく。なぜならスカローニ(代表監督)のチームはレオを支えることができているからだ。このチームはレオが常に100%を発揮しなくてもいいように準備されているんだ」

西『SPORT』では現役を引退したセルヒオ・アグエロが今のアルゼンチン代表について語っている。どうしてもメッシのような世界的なスターがいると彼に頼ってしまいがちだが、アグエロが言うには今のアルゼンチンはそんな脆いチームではないようだ。

実際に今のアルゼンチンはタレント揃いであり、最後尾から前線まで隙が無い。リサンドロ・マルティネスやエンソ・フェルナンデス、フリアン・アルバレスと今夏ステップアップした選手も新天地で好印象を残しており、直近のUAE戦でそのアルバレスが先制点をマークしている。

W杯の優勝は1986年のメキシコ大会にまでさかのぼるアルゼンチン代表。2014年のブラジル大会では決勝まで進んだが、ドイツに敗れてしまった。今回は欧州勢が軒並み不調であり、優勝のチャンスはあるといえる。