カタール代表を率いるフェリックス・サンチェス監督が、FIFAワールドカップカタール2022の前日会見に出席した。FIFA公式HPが会見の様子を伝えている。

 開催国のカタール代表は国家単位で強化に注力し続けてきた。2004年にはアスリートの育成期間であるアスパイア・アカデミーを設立。2014年にU-19アジア選手権を制覇すると、2019年にはA代表が7戦全勝と圧倒的な力でAFCアジアカップの頂点に立ち、初の“アジア王者”に輝いた。そんなカタール代表を率いるのがフェリックス・サンチェス監督だ。バルセロナの育成組織であるラ・マシアで指導者キャリアを積んだ同監督は、アスパイア・アカデミーでの指導を経て、カタールの年代別代表で指揮を執った。2017年7月よりA代表を率いているが、年代別代表に名を連ねていた面々の多くがそのままA代表入り。“教え子”たちとともに、初のワールドカップに臨む。

 これまでの歩みを振り返ったフェリックス・サンチェス監督は「『ワールドカップに向けて競争力のあるチームを作る』というのが近年のプランだった。どの国にも特徴があり、カタールは小さな国で、指導者も決して多くはない。今あるものでやっていかなければならないんだ」とコメント。それでも、「選手全員が母国リーグに所属しているから、代表チームを強化する期間をより多く設けることができた」とメリットにも触れつつ、「もちろん、ブンデスリーガやプレミアリーグの選手がチームにいたらプラスだろう。けれども、今の選手で戦うことは決まっている」と続け、時間をかけて作り上げたチームのクオリティに自信をのぞかせた。

 また、フェリックス・サンチェス監督はワールドカップの開幕を告げるエクアドル代表戦を前に、「我々がどのようなチームなのか、どうあるべきなのか、どのような相手と戦うのかを意識している。レベルの高い相手だが、良い戦いができるはずだ。我々にとって大きな挑戦で、本当に楽しみにしている」と意気込み。対戦相手のエクアドル代表については、「彼らは若いチームで、新しい世代の選手たちで構成されている。これまでも素晴らしい戦いを見せてきたし、母国のアイドルとして、大きな期待と共にやって来るだろう」と話した後、以下のように称えた。

「厳しい相手であることは承知している。ヨーロッパで活躍している選手も多く、個性的で非常にタフな相手だ。初めてのワールドカップではないので、国としての歴史もある」

 カタール代表は本大会ではグループAに入っており、ワールドカップ開幕を告げる一戦ではエクアドル代表と対戦する。その後、25日にセネガル代表と、29日にオランダ代表と対戦するスケジュールだ。

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