2列目の人員はかなり多い

ワールドカップ・カタール大会初戦で日本代表が対戦するドイツ代表は、メンバー発表時にいくつかサプライズがあった。

FWにニクラス・フュルクルク、ユウスファ・ムココを招集したことも1つのサプライズだったが、フランクフルトでプレイするMFマリオ・ゲッツェの招集はそれをも上回るインパクトがあった。

ゲッツェが最後に出場した代表戦は2017年11月のフランス戦で、5年も空いている。フランクフルトで復活の兆しを見せていたとはいえ、ワールドカップメンバーに含めてきたのは驚きだった。

気になるのは起用法だろう。代表監督ハンジ・フリックの選んだメンバーを見ると、2列目を担当できる選手がかなり多い。

トーマス・ミュラー、セルジュ・ニャブリ、レロイ・サネ、ユリアン・ブラント、ジャマール・ムシアラ、ヨナス・ホフマン、カリム・アデイェミ、そしてゲッツェだ。ここは多くの実力者が揃っており、ゲッツェにこだわる必要があったのかは疑問もある。

フランクフルトで出番を得ているとはいえ、今季ブンデスリーガでは2ゴールしか奪っていない。基本は2列目のバックアッパーとなるだろうが、優勝に貢献した8年前とは状態が異なる。フリックの起用法は非常に気にかかる。

ドルトムントでプレイするアデイェミもそうだ。昨季ザルツブルクでは見事な活躍を見せていたが、今季はまだブンデスリーガで0ゴールだ。アタッカーとしてはかなり物足りない数字ではある。今回のメンバーからはDFマッツ・フンメルスが落選となったが、2列目の人員をここまで増やす必要があったかは分からない。

誰が出てきても脅威なのは確かだが、やや攻撃面に偏っているようにも見える前線をフリックはどう回してくるのか。