日本代表は20日、FIFAワールドカップカタール2022の初戦、ドイツ戦へ向けてトレーニングを実施した。
練習後、取材に応じた川島永嗣(ストラスブール/フランス)は「いよいよというところはありますし、気持ちの部分と冷静に自分たちが何ができるかの部分が混じっているところ」と現在の心境を口にした。
4大会連続でW杯メンバー入りを果たした川島は過去3大会と比較し、「やはりそこに対する思いというか、経験者もいる分、そこが大切なのはみんな理解している。そういった意味でそれがチームに毎日伝わっているから、それぞれ一人ひとりがそこに対して、ただ『こういうことをやろう』っていうだけじゃなくて、一人ひとりが何が必要かを考えられている」と違いを明かした。
さらに、「森保さんもかなりこの4年間の中で、長期的にチームを形成してきたと思う」と語り、現在のチームの完成度は高いことを強調した。
「途中に五輪があったりとか、若い選手と経験ある選手と織り交ぜながら、カタール大会に向けてやっていくんだっていうのを、いろいろな考え方を持ってやってきた分、チームとしての積み重ね、成長度というかポテンシャルっていう意味では今までの大会と違う。今まではどちらかというと、同じ選手でどれだけ成長できるかというところだった。今回は若い選手が多い分、今までにない可能性も秘めているチームでもある。そこに関しては自分たちが4年重ねてきたものプラス、個々のところでいい意味での可能性はあると思います」
また、23日に控えるグループステージ初戦のドイツ戦に向けては「どちらにしても、自分たちが弱気になればすぐやられる」と強気で挑まなければならないとしつつ、「そういう意味でいうと18年のベルギー戦は自分たちが最初から強く入れたことで前半はいい形で主導権を握れた」と2018年のロシアW杯決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)のベルギー戦を引き合いに出しながら、初戦の重要性に言及した。
「W杯の初戦となったら弱気を持って行く選手なんていないと思うし、自分たちの気持ちとしては、100パーセント信じてピッチに選手は立つ。途中から入る選手もいるので、チームとして強い気持ちで戦っていかないといけないと思う」
今大会のGKには川島と権田修一(清水エスパルス)、シュミット・ダニエル(シント・トロイデン/ベルギー)の3選手が選出されている。川島は「権ちゃんもポルトガルで海外に出ているし、ダンもベルギーでやっている。そういう意味では、海外でそういう基準みたいなものを理解している3人だと思う。あとやっぱりそういうところで日本を強くしたいっていう気持ちは一人ひとり持っていると思う。いいグループですし、3人それぞれの特徴は違いますけど、その中で切磋琢磨している」と関係性を明かした。
そして、自身にとっては初めてベンチから見守ることが濃厚となっている大会となるが、「そういうところで自分は本当にフラットで、自分がこの立場が何かをしよう、何かをしなきゃいけないっていう気持ちになったことはあまりない」とコメントした一方で、自然に伝えられることは伝えていきたいとも語った。
「自分でできることはもちろんチームのためにやりますし、アドバイスできることがあれば、権ちゃんや他の選手にもします。あまり、自分がこういう立場だからこういうことをしないといけないという感覚ではあまりないので、とにかく自分としては自然体で、自分が持っているもの、プレーもそうですし、練習の中でもそうですし、まずそこを見せなければ、説得力も何もないと思う」
「まずはそこをしっかり見せなければいけないですし、ピッチ外のところでも何か自分が、少なからず3大会経験させてもらっているので、そういう話ができるのであれば、するっていう自分としては自然体で、グループの中の一人として、接することができればという気持ちではあります」