互いに1ゴールずつ奪い合う
MATCH 04 グループB 第1節 2022年11月21日 22:00キックオフ(会場:アル・ラーヤン)
アメリカ 1-1 ウェールズ
初出場となった1958年のスウェーデン大会以来となる2度目のW杯に挑むウェールズ。対するアメリカは2大会ぶりの出場となるものの、ブラジルW杯を知るのは26人中1人のみ。FIFAランキングでも16位(アメリカ)と19位(ウェールズ)という実力が拮抗した両者。互いに勝ち星の欲しい初戦は、前半アメリカが試合を優位に進めながらも、終盤にはウェールズが意地を見せた。
序盤からボールを保持して攻撃の糸口をつかみたいのはアメリカだ。対するカウンターで裏返して一発突きたいウェールズだが、いい奪い方ができない。9分にはアメリカが左サイドからペナルティエリアに侵入。クロスボールにジョシュ・サージェントが頭で合わせるも枠の左に外れてしまう。アメリカは組織的な守備でウェールズの攻撃に対応。得点源のガレス・ベイルにボールを渡らせない。
するとボールを保持してチャンスを作るアメリカが前半にリードを奪う。36分、中央でのパス交換から抜け出したクリスティアン・プリシッチがドリブルで突破を図る。斜めの動き出しでゴール前へと顔を出したティモシー・ウェアに絶妙なパスを供給。ボールを受けたウェアは冷静にゴールネットを揺らし、得点機を狙い続けたアメリカが試合を優位に進める。
1点を奪われたウェールズも前半終了間際にセットプレイのチャンス。ハリー・ウィルソンのキックから打開を図ろうとするものの、チャンスを作ることができず、1点ビハインドで前半を折り返す。
後半はウェールズが猛攻を仕掛ける展開に
後半は打って変わってウェールズがボールを支配する展開に。それでもアメリカは中央を固め、敵のボールをサイドに追いやることでベイルへのパスコースを塞ぐ。その中で、左ウイングバックに入ったネコ・ウィリアムズは積極的なドリブルで左を起点に好機を伺った。
そしてウェールズ絶好の得点機は、64分だった。右サイドからのFKを一度はクリアされてしまうものの、ルーズボールを味方が頭でつなげると、最後はベン・デイビスが飛び込んでヘディングシュート。しかし立ち塞がったアメリカの守護神マット・ターナーの好セーブに防がれてしまう。続くCKでも途中出場のキーファー・ムーアがフリーで合わせたが、枠の上に外れた。
このまま試合はアメリカが1点を守り切ると思われた81分、右サイドからの折り返しを受けたベイルがペナルティエリア内でファウルを受けてウェールズがPKを獲得する。自らPKを奪ったベイルがキッカーを務めると、豪快に蹴り込んだ一発はGKターナーの手をかすめながらゴール右に決め切り、同点に追いつく。ウェールズサポーター側で行われたPKに会場のムードは一変する。
89分には途中出場のブレナン・ジョンソンがカウンターから逆転弾を狙うものの、シュートはGK正面に。一進一退の攻防を繰り広げるものの、最後まで勝利を決める1点は奪えず。1-1のまま試合は終了した。前半から試合を優位に進めていい形で先制点を奪えたアメリカとしては手痛いドローとなって次戦はイングランドとの大一番へと挑む格好に。64年ぶりのW杯ゴールがエースの活躍から生まれたウェールズは、勝点3こそ逃したものの、この「1」は後々効いてくるかもしれない。そのためにも次戦のイラン戦は確実に勝利を掴みたい。
終盤に意地を見せたウェールズ
[スコア]
アメリカ 1-1 ウェールズ
[得点者]
アメリカ
36分 ティモシー・ウェア
ウェールズ
82分 ガレス・ベイル(PK)
[ポゼッション]
アメリカ47% ウェールズ33%
[シュート数]
アメリカ6本 ウェールズ7本
[イエローカード]
アメリカ 4枚
11分 セルジ―ニョ・デスト
13分 ウェストン・マッケニー
51分 ティム・リーム
90+10分 ケリン・ペリー・アコスタ
ウェールズ 2枚
40分 ガレス・ベイル
45+2分 クリス・メファム
[ラインナップ]
アメリカ
フォーメーション : [4-3-3]
監督 : グレッグ・バーホルター
GK
マット・ターナー(アーセナル/イングランド)
DF
セルジーニョ・デスト(ミラン/イタリア)
ウォーカー・ジマーマン(ナッシュビルSC)
アントニー・ロビンソン(フラム/イングランド)
ティム・リーム(フラム/イングランド)
MF
タイラー・アダムス(リーズ/イングランド)
ユヌス・ムサ(バレンシア/スペイン)
ウェストン・マッケニー(ユヴェントス/イタリア)
FW
クリスティアン・プリシッチ(チェルシー/イングランド)
ティモシー・ウェア(リール/フランス)
ジョシュ・サージェント(ノリッジ/イングランド)
交代出場
66分 ウェストン・マッケニー→ ブレンデン・アーロンソン(リーズ/イングランド)
74分 ジョシュ・サージェント→ハジ・ライト(アンタルヤスポル/トルコ)
74分 セルジ―ニョ・デスト→デアンドレ・イェドリン(インテル・マイアミ)
74分 ユヌス・ムサ→ケリン・ペリー・アコスタ(ロサンゼルスFC)
88分 ティモシー・ウェア→ジョーダン・モリス(サウンダーズ)
ウェールズ
フォーメーション : [5-3-2]
監督 : ロブ・ページ
GK
ウェイン・ヘネシー(ノッティンガム・フォレスト/イングランド)
DF
ネコ・ウィリアムズ(ノッティンガム・フォレスト/イングランド)
ベン・デイビス(トッテナム/イングランド)
クリス・メファム(ボーンマス/イングランド)
ジョー・ロドン(レンヌ/フランス)
コナー・ロバーツ(バーンリー/イングランド)
MF
ハリー・ウィルソン(フラム/イングランド)
アーロン・ラムジー(ニース/フランス)
イーサン・アンパドゥ(スペツィア/イタリア)
FW
ガレス・ベイル(ロサンゼルスFC/アメリカ)
ダニエル・ジェームズ(フラム/イングランド)
交代出場
46分 ダニエル・ジェームズ→キーファー・ムーア(ボーンマス/イングランド)
79分 ネコ・ウィリアムズ→ブレナン・ジョンソン(ノッティンガム・フォレスト/イングランド)
90+3分 ハリー・ウィルソン→ソルバ・トーマス(ハダースフィールド/イングランド)
90+5分 イーサン・アンパドゥ→ジョセフ・モレル(ポーツマス/イングランド)