日本代表を率いる森保一監督が、23日に行われるFIFAワールドカップカタール2022・グループE第1節ドイツ代表戦の前日会見に臨んだ。
森保監督は試合に向けて、「今非常に楽しみにしている気持ちが大きいです。選手もスタッフもこれまで非常にいい準備をしてくれていますし、これまで積み上げてきたことを明日の試合では、今のベストを発揮するということで、選手達にはアグレッシブに、そして我慢強く、チャレンジ精神を持って思い切ってプレーしてほしいなと思います」と意気込みを示した。
大会前に離脱者が相次いだチーム状況については、「26人全員が揃ってトーレニングできています。今日の練習が終わってみなければわからないことがありますけど、明日のドイツ戦も現段階では全員揃って、全員が戦えるメンバーとして考えられる、いい状態になっています」と説明。さらにスターティングメンバー選考にも言及した。
「我々が勝利を目指して戦ううえでベストなメンバーを選んで試合に臨みたいと思います。また、鎌田大地をはじめとする、今回選出している多くの選手たちが、ブンデスリーガ1部で7人、2部で1人プレーしている選手がいる中で、彼らが普段世界のトップトップのリーグの中で培ってきているものを明日の試合でも自信を持って発揮してもらえればなと思っています」
「選手達はトレーニングをしている中で、先発の部分においては準備をしていることで、ほぼ分かっていると思います。ただし、常に練習の中で、そして相手の情報の中で変わるかもしれないということもチーム全体で持ちながら準備を進められていると思います。最終的には試合直前の確定ですけど、おおよそのことは選手たちにも伝わるようにしてトレーニングを積んできています」
日本サッカーの発展において、ドイツとは切っても切れない深い関係を築いてきた。森保監督は両国の関係にも言及している。
「まずは日本サッカーにとって(デットマール・)クラマーさんという偉大な素晴らしい指導者が東京五輪、メキシコ五輪の時に日本サッカーの発展の大きな存在として貢献していただいたと思います。そのほかにも現在まで素晴らしい指導者や選手がドイツから日本に来てくださって、日本サッカーの発展にドイツ人の方々は大きな貢献をしてくれたと思いますので、ドイツの皆さんには感謝申し上げたいと思っています」
「我々もワールドカップでチャンピオンになったことがあるドイツを目標としており、常に学びの手本となる存在だと思います。今もそれは変わりませんが、今の日本が力をつけているということ、ドイツのことも学びながら、我々は日本らしく、日本の良さを持って世界に追いつけ追い越せということで今戦っています。明日の試合もドイツということで色々な思いはありますが、まずは対戦相手がどこであろうと、今の我々のベストをぶつけられるように戦いに挑めればなと思っています」
開幕から2日目を終え、グループAのカタール代表はエクアドル代表に0-2、グループBのイラン代表はイングランド代表に2-6で完敗。森保監督の会見後に行われたグループCの試合ではサウジアラビア代表がアルゼンチン代表に2-1で勝利する番狂せを起こしたが、アジア勢は今大会でも苦戦が予想されている。森保監督は「(カタール、イランの)結果・内容ともに見させてもらっている中で、我々がどう戦っていくかということも考える材料になっているかなと思っています」と語り、アジアの盟主として、ドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表と同居するグループステージ突破への決意を示した。
「我々はアジア予選を突破して、このワールドカップ、世界に挑める舞台に立った。アジアの出場国とともに、アジアが1つになってアジアのレベルを世界に示したいというのはあります。我々は我々なので、その戦い方を参考にした上で、これからのドイツ戦に挑まなければいけないと思います」
「我々がこれまでやってきた、いい守備からいい攻撃にということは、まさにこのワールドカップで勝つために絶対的に必要なことだと思って、これまでずっと積み上げて準備してきました。主体的にということが、攻勢に出られるのか守勢になるのか、いろいろあるとは思いますが、全ての流れの中で我々が、どんな流れになっても自分たちが何をしなければいけないかを考えて、選手たちにはプレーして、粘り強く我慢強く戦うことは準備しておかなければならないと思います。我慢強く戦わなければいけないところ、そこは絶対的に忘れてはいけないというのはこの2戦(カタール、イラン)の結果にも出ていると思っていますし、そこを生かして戦いたいなと思います」
ドイツ代表vs日本代表は、日本時間23日22時のキックオフを予定。NHK総合で全国生中継され、『ABEMA』でのライブ配信も行われる。