ドイツ代表のMFジョシュア・キミッヒ(バイエルン)がFIFAワールドカップカタール2022・グループE第1節日本代表戦の前日会見に出席した。会見の模様をFIFAの公式サイトが伝えている。

 キミッヒは前回のロシア大会でグループ敗退という“屈辱”を味わったメンバーの1人だ。「4年半ぶりのモチベーションは大きい。2018年は何もなかったから」とコメント。前回のワールドカップではメキシコ代表に、EURO2020ではフランス代表に、それぞれ0-1で敗れていたことを引き合いに出し、国際大会における初戦の重要性を説いた。

「初戦は非常に重要だ。ワールドカップもEUROも初戦で敗れた。だからこそ、明日は必ず勝たなければならない。僕らは勝利を信じている」

 また、キミッヒはひざの問題で欠場が決まったFWレロイ・サネ(バイエルン)と、全体練習に合流したばかりのFWトーマス・ミュラー(バイエルン)に言及。「僕が見た限りでは、トーマスは良い準備ができている。今日のトレーニングでもコンディションに不安はなかった。怪我をしたことが疑わしいくらいにね。彼のクオリティについては誰もが知っている。レロイが抜けたのは非常に痛い。特にスピードとゴールへの貢献度は高く、どんな相手にも通用する。早く良くなって、僕らの力になってくれれば」と話した。

 続けて、キミッヒは対戦相手の日本代表についても触れた。今回の日本代表メンバーにはブンデスリーガ(ドイツ1部)でプレーしている選手が7名選出されているが、キミッヒは「多くの選手がプレーしているからもちろん知っている」と発言。「速く、機敏で、球際が強く、優れたテクニシャンです。警戒しているよ」と話しただけでなく、ブンデスリーガで躍動しているMF鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)の印象を下記のように語っている。

「ゲームを読む力に優れていて、貪欲なプレーが持ち味だ。球際も強い。最近はブンデスリーガでゴールも決めているよね。気をつけなければならない」

 今大会の開催地であるカタールでは、LGBTQや女性への差別といった問題も取り上げられている。この問題に意思表示をすべく、欧州の各チームは多様性を推進する「OneLove」活動を開始。大会ではキャプテンの選手が「OneLove」の腕章を巻く予定だったが、着用した場合はFIFA(国際サッカー連盟)からのペナルティを科されるため、これを断念する声明を出していた。キミッヒは「協会の決定を支持しなければならないのだろう。僕らは繰り返し不平不満を訴えてきたが、これからはスポーツ面に力を入れていきたい」と述べている。

 グループEの初陣となるドイツ代表と日本代表の一戦は、日本時間で23日の22:00(現地時間16:00)にキックオフ予定だ。