現地時間11月23日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループステージ(E組)第1戦で、日本は強豪ドイツと対戦。33分にPKで先制を許すも、75分に堂安律のゴールで追いつくと、迎えた83分に浅野拓磨が値千金の勝ち越し点を挙げ、2-1で逆転勝利を収めた。

 この一戦で光ったのが、森保一監督の采配だ。守備の時間が続いた前半を経て、後半から久保建英に代え、冨安健洋を投入。4バックから3バックへと切り替えた。この策が的中し、攻撃にリズムが生まれた結果、歴史的勝利に繋がったのだ。

 振り返ってみれば、同点弾は三笘薫から南野拓実、そして最後は堂安と、いずれも途中出場の3選手が絡んで生まれたもので、個人での突破から決勝点を叩き込んだ浅野もベンチスタートだった。

 森保監督は試合後、「戦い方について色んなプランを考えたなかで、スタートのプレーヤー、システムを考えて上手くいかなかった時の準備はしていた」と語った。さらには歓喜の円陣を組んだ際に掛けたという言葉も、こう明かしている。
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「選手、スタッフ、チーム作りに関わってくれた人の全ての努力がこの勝利に繋がって良かった。ただし、大きな1勝ではあるが、この1試合では終わりではないということ、一喜一憂しすぎずに次のコスタリカ戦に向けても最善の準備をしていこうと選手たちには伝えた」

 ドーハの悲劇から29年――。当時ピッチの上でその屈辱を味わった森保監督が率いる日本は、カタールを“歓喜”の地へと変えることはできるか。次のコスタリカ戦、グループステージ最後のスペイン戦での勇姿にも期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部