23日に行われたFIFAワールドカップカタール2022、グループE第1節で、ドイツ代表と対戦した日本代表は、前半にPKで先行を許したが、後半に堂安律、浅野拓磨の連続ゴールで逆転勝利。白星スタートとなった。

 57分、前田大然に代わってトップの位置に入った浅野は、83分に板倉滉のロングボールに抜け出して、GKマヌエル・ノイアーの肩口を抜ける強烈なシュートで、値千金の逆転ゴールを挙げた。試合後、「準備してきたことが今日の結果につながっただけかなと思います。試合に出たらやることしか考えていなかったです。最初はオフサイドかなという戸惑いもあったので、決めた瞬間は喜べなかったですけど、ゴールがわかってからは『やったぞ』という気持ちが最初に来ました」と、得点シーンの心境を明かした。

 ここまで日本代表で大きな結果を残すことができず、批判を浴びることもあった浅野。「結果が出た時だけ持ち上げてくれたら、上げてくれるだけ上げてくれたら」と口にすると、「この4年間はそうではない時が多くて、今日のことを奇跡と皆さんも呼ぶかもしれないです。こういう日を僕が迎えると何人が思ってくれていたかな、というのが正直な気持ちです。ただ、信じてくれた人がいたと僕はわかっていますし、信じてくれていた人のためにも準備して、何よりも自分のために準備してきました。この4年間、いろいろな声を耳にして、目にしたし、感じることもありましたけど、それを無視してやってきてよかったと思います」と、思いのたけを打ち明けた。

 得点は板倉のロングボールを巧みに収めて、一気にゴール前へと加速した。「正直、滉が持った瞬間に『これ、来るな』と思いました。内側(ないそく)仲間として(笑)。僕らはけがをしてから意思疎通ができているのかなと(笑)、毎日僕はリハビリに行っていましたし、彼も来ていて。毎日、『やれるよ』と励まし合いながらここまでやってこられたので、ホットラインができたのは、一つ準備してきた結果かなと思います」と、9月にひざの内側側副じん帯を痛めて、そこから復帰した同士の関係性をまじえて振り返っている。

【ゴール動画】交代策ズバリ! 堂安&浅野のゴールで逆転勝利