カタール・ワールドカップのグループG第1節、スイス代表vsカメルーン代表が24日に行われ、1-0でスイスが勝利した。

ブラジルとセルビアも同居するグループGの開幕戦。スイスは欧州予選でイタリアと同居したグループを5勝3分け無敗で首位通過し、5大会連続の本大会出場に。また、ここ2大会はいずれもグループステージを突破しており、選手層や実績ではブラジルに次ぐ実力を誇る。

対するカメルーンは2大会ぶりの出場。激戦区として知られるアフリカ予選を戦う中、今年1月に母国で行われたアフリカ・ネーションズの優勝を逃したトニ・コンセイソン監督を解任し、代表のレジェンドであるリゴベール・ソング氏に舵を切ったが、これが奏功。最終予選ではアルジェリア代表を延長戦の末に退け、本戦出場を勝ち取った。

そんな両チームのスカッドは粒揃いで、スイスの先発メンバーには守護神のゾマーをはじめ、アカンジやリカルド・ロドリゲスなど4年前とほぼ変わらないメンバーが揃う。また、中盤ではアーセナルで好調のジャカ、前線では今季からモナコに移籍したエンボロや今年2月にMLSへシカゴ・ファイアーへ活躍の場を移したシャキリが顔をそろえた。

一方のカメルーンもオナナという信頼のおけるGKをはじめ、中盤にはナポリで中核を担うザンボ・アンギサが君臨。3トップを形成する前線では、トコ・エカンビやバイエルンで目下絶好調だったチュポ=モティングが並んだ。

立ち上がりは丁寧な組み立てを見せるスイスがボールを握るも、10分に一瞬の隙を突いたカメルーンに決定機。自陣からの足の長いスルーパスにエンベウモが反応し、ボックス左からシュートへ持っていった。

その後も堅守速攻のカメルーンが見せ場を作り続ける中、30分には右サイドからパスワークで守備網を掻い潜り、最後はボックス右からホングラがフィニッシュ。決定機だったが、ここはゾマーに軍配が上がった。

以降はスイスも何度かゴール前まで攻め込む回数を増やしたものの、前半は0-0のまま動かず。しかし、後半開始早々にスイスが均衡を破った。

48分、左サイドから中央を経由して右に展開し、カメルーン守備陣を大きく左右に揺さぶったところで間髪入れずにシャキリが右足でグラウンダーのクロスを供給。最後はゴール前に走り込んでいたエンボロが右足で合わせてネットを揺らした。

出鼻を挫かれてしまったカメルーンは、エースのチュポ=モティングが単騎突破を図るも、ここはスイスも想定済み。冷静にバイエルンFWをいなしていく。

後半から攻守に安定感が出てきたスイス。66分には右サイドのクロスからバルガスにビッグチャンス。ボックス中央から的確にゴール右を狙ったが、インテル守護神オナナが好反応を見せ、決定的な失点を防ぐ。

しかし、逆に攻撃面は後半からからっきし。結局、最後まで1-0のまま試合は推移し、グループ初戦はスイスが勝利を収めた。