まさかの初戦黒星のアルゼンチンがメキシコと対戦
カタール・ワールドカップ(W杯)は11月26日、グループC第2節を行い、初戦でサウジアラビア代表に1-2で敗れたFWリオネル・メッシを擁するアルゼンチン代表がメキシコ代表と対戦した。
負ければ敗退となるアルゼンチンだが、ボールを持ってもメキシコの堅い守りの前に、なかなかボールを運べない。メッシが中盤の底まで下がってゲームを組み立てるものの、メキシコの守備網に引っ掛かかってしまう。
高い位置を取ろうとするメッシも、MFアンドレス・グアルダード、MFエクトル・ミゲル・エレーラによる厳しいマークに遭い、思うようにボールを持てない。前半28分にメッシが放ったファーストシュートは、左サイドからのクロスに合わせたヘディングシュートだったが、大きく枠を外れていった。
その後も流れのなかからチャンスを作れないアルゼンチンに対し、メキシコがショートカウンターやセットプレーからゴールに迫る場面を作っていた。ハーフタイムに入ると、母国に声援を送っていたアルゼンチンのファンにも悲壮感が漂い始める。
後半もアタッキングサードでボールを受けられないメッシは、中盤まで下がってパスをもらう。そこからドリブルで仕掛けようとするものの、ゴールまで距離があり、メキシコの守備につぶされる。アルゼンチンが押し込んでも、5バックと3ボランチでスペースを消すメキシコの前に、決定機を作れない。
そんな状況を打ち破ったのは、やはりメッシだった。後半19分、ペナルティエリアの外、ゴール正面でボールを受けると、前を向いて左足を一閃。ボールはゴール右下隅に決まり、アルゼンチンが待望の先制点を挙げた。
メッシがゴールを挙げた瞬間、それまで両手を合わせて祈るなど、静かになりつつあったアルゼンチンサポーターは、立ち上がって大喜び。泣き出すものもいた。しばしの歓喜の後、先制ゴールを挙げた10番を称える「メーーッシ! メーーッシ!」という歓声にスタジアムは包まれた。
静まりかけていたアルゼンチンサポーターは、再び大きな声で歌い始め、勢いを取り戻した。メッシのゴールで先制したアルゼンチンは、このまま勝点3を手にできるだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)