FIFAワールドカップカタール2022・グループC第2節が26日に行われ、アルゼンチン代表とメキシコ代表が対戦した。

 公式戦36戦無敗をキープしており、大会前から“優勝候補”の呼び声が高かったアルゼンチン代表。22日に行われた開幕戦ではサウジアラビア代表と対戦し、リオネル・メッシのPKで早々と先制した。しかし、その後なかなか追加点を挙げられずにいると、後半に2失点を喫し、まさかの逆転負け。黒星スタートとなっていた。一方、メキシコ代表は同日にポーランド代表との一戦に臨んだ。58分には“守護神”のギジェルモ・オチョアがPKストップの大活躍を見せ、試合はスコアレスドローで終了。8大会連続のベスト16入りを果たすため、勝ち点「3」が欲しいアルゼンチン代表との一戦を迎えた。

 負けたらグループ敗退が決まるアルゼンチン代表は、前節からスターティングメンバーを5名変更。パプ・ゴメスやニコラス・タグリアフィコらがベンチスタートとなり、アレクシス・マック・アリスターやリサンドロ・マルティネスなどが先発に名を連ねている。一方、メキシコ代表は3名を変更。前節は出番がなかったアンドレス・グアルダードがスタメン入りし、5大会連続でワールドカップのピッチに立った。

 試合は序盤から非常に堅い展開となる。互いに球際で激しく闘う場面が際立ち、なかなかゴール前までボールを届けられない。それでも前半終了間際の45分、ペナルティエリア手前でメキシコ代表がフリーキックを獲得すると、アレクシス・ベガが右足で狙う。壁を越えた一撃はゴール左上に向かったが、ここはGKエミリアーノ・マルティネスがしっかりとセーブした。前半はこのままスコアレスで終了している。

 後半に入っても試合の大まかな様相は変わらなかったが、徐々にメキシコ代表のライン間にスペースが生まれ始める。それでも最後はメキシコ守備陣の体を張った守備で、アルゼンチン代表にチャンスを与えない。

 試合の均衡が破れたのは64分。右サイドから前進したアルゼンチン代表は、ペナルティエリア手前の位置を取ったメッシにボールを預ける。ワントラップから左足でグラウンダーのミドルシュートを放つと、ボールはGKオチョアの届かないゴール右下に吸い込まれる。アルゼンチン代表が先手を取った。

 87分にはアルゼンチン代表が左コーナーキックを獲得すると、ショートコーナーの位置でボールを受けたメッシが横のエンソ・フェルナンデスへと繋ぐ。途中出場のE・フェルナンデスはペナルティエリアに侵入してから右足を振り抜き、ファーサイドにコントロールショットを沈めた。アルゼンチン代表が勝利を決定付ける追加点を記録している。

 試合はこのままタイムアップ。アルゼンチン代表が“背水の陣”を制し、勝ち点を「3」とした。最終節を勝利すれば自力での決勝トーナメント進出が確定する。一方、メキシコ代表の勝ち点は「1」のまま。決勝トーナメント進出に向けて崖っぷちに立たされている。

 次節は30日に行われ、アルゼンチン代表はポーランド代表と、メキシコ代表はサウジアラビア代表と、それぞれ対戦する。

【スコア】
アルゼンチン代表 2-0 メキシコ代表

【得点者】
1-0 64分 リオネル・メッシ(アルゼンチン)
2-0 87分 エンソ・フェルナンデス(アルゼンチン)

【スターティングメンバー】
アルゼンチン代表(4-4-2)
GK:E・マルティネス
DF:モンティエル(63分 モリーナ)、オタメンディ、リサンドロ・マルティネス、アクーニャ
MF:デ・パウル、G・ロドリゲス(57分 E・フェルナンデス)、ディ・マリア(69分 ロメロ)、マック・アリスター(69分 パラシオス)
FW:メッシ、ラウタロ・マルティネス(63分 アルバレス)

メキシコ代表(5-3-2)
GK:オチョア
DF:K・アルバレス(66分 ヒメネス)、アラウホ、モンテス、モレノ、ガジャルド
MF:エレーラ、グアルダード(42分 グティエレス)、チャベス
FW:ロサノ(73分 アルバラード)、ベガ(66分 アントゥナ)

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