FIFAワールドカップカタール2022・グループC第2節が26日に行われ、アルゼンチン代表がメキシコ代表を2-0で下した。チームのキャプテンを務めるリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)が試合を振り返っている。

 開幕戦でサウジアラビア代表に1-2とまさかの逆転負けを喫したアルゼンチン代表。この試合に先立って行われたグループC第2節のもう1試合でポーランド代表がサウジアラビア代表を下したため、アルゼンチン代表は負ければグループ敗退が決定するという“絶体絶命”の状況でメキシコ代表との決戦に臨んだ。

 試合は非常に堅い展開となり、お互いに決め手を欠いたまま前半が終了。後半に入ってもアルゼンチン代表はなかなか攻め手を見出せなかったものの、64分に“背番号10”がチームを救う。右サイドでボールを持ったアンヘル・ディ・マリア(ユヴェントス/イタリア)がペナルティエリア手前のメッシに繋ぐと、ワントラップから左足を振り抜いた。グラウンダーのシュートは、メキシコ代表のGKギジェルモ・オチョア(クラブ・アメリカ)が届かないゴール右下に向かい、苦しい試合展開でアルゼンチン代表が先制に成功。87分にはメッシの横パスから途中出場のエンソ・フェルナンデス(ベンフィカ/ポルトガル)がゴールネットを揺らし、試合は決定的に。試合はこのままタイムアップを迎え、アルゼンチン代表が今大会初勝利を飾った。

 試合後、公式インタビューに登場したメッシは「メキシコ代表のプレーは素晴らしく、目を覚ますのが難しい試合だった。前半は激しいプレーも目立ったけれど、後半は落ち着いて僕たちらしくプレーできたと思う」とコメント。まさかの黒星を喫した前節のサウジアラビア代表戦に言及しながら、この試合に向けた並々ならぬモチベーションを明かしている。

「初戦で苦戦したのは、コンディションの要素も大きかった。それでも、2回ほど決定的なチャンスは作れていたよね。初戦で負けたことを受けて、今日は絶対に勝たなければならなかった。僕らにとって、本当の意味でのワールドカップ開幕戦だ。チーム全員でそれを理解し、見事にやり遂げることができた」

 続けて、メッシは「まだ諦めるわけにはいかない。これからは全ての試合が決勝戦だ。失敗は許されない」と、自身初のワールドカップ優勝に向けて意気込んだ。また、熱狂的な応援を届けたファン・サポーターにも言及。「長い間、共に手を取り合ってきたから、みんなの反応はこうだろうと思っていた」と語った。

 この結果、アルゼンチン代表は最終節のポーランド戦を白星で終えると、自力で5大会連続のグループステージ突破を確定させられる。試合は日本時間で30日の28:00(現地時間22:00)にキックオフ予定だ。