ドイツ代表がFIFAから罰金処分を下される可能性があるようだ。26日、イギリス紙『ガーディアン』が報じている。

 報道によると、FIFAワールドカップカタール2022のグループE第2戦、スペイン戦での前日会見が原因とのこと。通常、「監督と選手1名」の前日会見への出席が義務づけられているのだが、ドイツはフリック監督のみの出席で選手は誰も会見場に姿を現さなかったため、罰金となる可能性があるようだ。

 さらに、今回の場合はスタジアムやベースキャンプ地ではなく、ドーハのメディアセンターでしか会見が行われない仕様になっているとのこと。ドイツにとっては、拠点から105㎞離れた場所となっており、選手にとっても移動の負荷が大きくなる。そこで、フリック監督が下した決断は、「罰金を覚悟で自分だけが出席する」ことだったそうだ。

 同監督も、これについて以下のように言及した。

「選手を3時間も連れまわすことは出来ない。とても重要な試合の前だから、自分だけがやると伝えた。26人全選手が重要な存在で、トレーニングセッションにエネルギーを注ぐことが大切だから、一緒に来ないように頼んできたよ」

「がっかりだよ。(練習場に)良いメディアセンターがあって、もっと近くで行われていれば、選手も来られたのにね」

 ちなみに、ドイツ・サッカー連盟(DFB)も、会見の場所を移すことを求めていたものの、FIFAは好ましくない前例を作ることを恐れて拒否したとも『ガーディアン』は報じた。

 日本に逆転負けを喫し、後が無いドイツ。罰金覚悟でスペイン戦に全勢力を傾けた結末は果たして。