サッカー日本代表は現地時間12月1日、FIFAワールドカップカタール・グループE第3節でスペイン代表と対戦する。グループリーグ突破がかかるこの一戦に向け、日本代表は全力を注ぐはずだ。初戦でコスタリカ代表を7-0で撃破した力は本物だが、ドイツ代表が引き分けたようにつけ入る隙がないわけではない。
【動画】スペイン代表に隙。スイス代表戦で見えた失点パターンとは?
スペイン代表の直近の試合を振り返ると、セットプレーから失点していることに気づく。それが顕著だったのが9月のスイス代表戦。2失点ともにコーナーキックをマヌエル・アカンジが合わせる形で得点につなげている。
1点目はインスイングのキックを、アカンジが頭で合わせてゴールネットを揺らした。186cmの長身DFをマークしていたのは178cmのセサル・アスピリクエタ。アカンジはボールが来る前に体をぶつけることで有利な体勢で飛ぶことができた。スペイン代表は191cmの長身DFパウ・トーレスにゾーンを守らせていたため、このような体格のミスマッチが生まれていた。
2点目もインスイングのコーナーキックだ。アカンジがニアに走りこんで足で逸らし、ゴール前にいたブレール・エンボロがゴールに流し込んだ。この場面ではアカンジがファーからニアに走りこむ際、バスケットボールで言うスクリーンのような形で味方選手の脇を通ることで、自身のマークを剥がしている。スペイン代表はマークをスイッチできず、アカンジをフリーにしてしまった。
そして、ドイツ代表戦では39分に1度、ゴールネットを揺らされている。右サイドのタッチライン際のFKで、ヨシュア・キミッヒのクロスをアントニオ・リュディガーが頭で合わせた。運よくこれはオフサイドとなりゴールは認められなかったが、危ないシーンだった。スペイン代表は高いラインでオフサイドトラップを仕掛けたが、アイメリク・ラポルテだけが残っており、危うくリュディガーがオンサイドになるところだった。
ドイツ代表に比べるとスペイン代表は空中戦で分が悪い選手も多く、日本代表もメンバー次第でミスマッチを作ることも可能だ。こういったワンプレーが、第3戦の勝負を分けるかもしれない。